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香川、トップ下!!本田頼み脱却へ“俺を使え!”

[ 2013年6月10日 06:00 ]

練習でヒールキックを見せる香川(右)

W杯アジア最終予選B組 イラク―日本

(6月11日 ドーハ)
 ドーハ合宿中の日本代表は8日、W杯アジア最終予選イラク戦(11日、ドーハ)に向けて調整を行った。右太腿に違和感を抱えるMF本田圭佑(26=CSKAモスクワ)の出場が微妙となる中、MF香川真司(24=マンチェスターU)は本田に依存しないチームづくりの重要性を強調。背番号4に負けない存在感を見せて、白星でW杯予選を締めくくることを誓った。

 いつにも増して積極的な姿勢が目を引いた。冒頭15分のみ公開された8日の練習。10対10の戦術確認で香川がトップ下に入った。別メニュー調整の本田が見つめる前で、果敢にボールを呼び込み攻撃陣をリード。本田のイラク戦出場が微妙となる中で「誰が出ようが誰が抜けようが、勝ち切る強さを身に付けないといけない」と力を込めた。

 ザックジャパン発足後の34試合で敗戦は5試合あるが、うち4試合は本田不在。本田がピッチに立ち、負けたのは昨年10月16日のブラジル戦しかない。W杯本大会ではケガや出場停止などが付きものであるだけに背番号4に対する依存度の大きさは懸念材料。香川は「今(チームを勝たせられる選手)は圭佑君(本田)一人の状態。一人一人が自立して、そこに加わらないといけない」と“脱本田依存”を痛感している。

 ただ、フィジカルが強くキープ力にたける本田とはタイプが違う。2人がそろって出た最近の5試合でシュートパターンを比較すると、本田はシュート31本のうち、19本がペナルティーエリアの外。一方の香川はシュート15本のうち14本をペナルティーエリア内で打っている。香川の武器はスペースを突く動きや狭いスペースでも相手をかわしてシュートにまで持っていく能力。決定力こそが求められる役割だ。

 独り立ちに向け、意識改革を進めている。所属するマンチェスターUにはルーニー、ファンペルシーがいるため、香川は自分のプレーに専念すれば良い状態。「自分がやらなきゃいけない時に結果を出すためには、責任感やメンタル的なものが必要になる」と今後は自我を前面に出す。

 疲労と喉の痛みで7日の全体練習参加は回避したが、8日はフルメニューを消化。「もう問題ない。イラク戦に出るために準備している。いい形で最終予選を終えてコンフェデ杯に臨みたい」と前を向いた。最終予選突破を決めているが、1年後のW杯に向けて消化試合は一つもない。強い意志と責任感を、まずはイラク戦の結果で示す。

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2013年6月10日のニュース