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遠藤“必殺技”ドライブFK 合宿初の居残り練習

[ 2013年6月3日 06:00 ]

念入りにFKの練習をする遠藤

W杯アジア最終予選B組 日本―オーストラリア

(6月4日 埼玉)
 ドライブFKで世界切符をつかみ取る-。日本代表は2日、4日のW杯アジア最終予選オーストラリア戦(埼玉ス)に向けて埼玉県内で調整した。ボランチで先発出場が濃厚なMF遠藤保仁(33)は、今合宿で初めて居残りFK特訓を敢行。長身選手がそろう豪州対策として、縦回転をかけて落ちるボールの感触を何度も確かめた。相手の高い壁を越える一撃で、5大会連続のW杯出場を決める。

 決戦を控えていよいよ戦闘モードに入った。全体練習を終えた遠藤は、スタッフを引き連れて今合宿初めて居残りFK練習を行った。ゴール正面、約20メートルの距離。カーブをかける従来の横回転以上に熱心に取り組んだのは、縦回転をかけた落ちるボールだった。身長の高い豪州の壁を想定した特訓は、11本中4本で成功した。

 「いい感触だったと思う。相手のGKも大きいので、ギリギリを狙わないといけないと思う」

 高い壁を越えて、そして落ちる-。それこそがドライブFKの狙いだ。来日26選手の平均身長が約1メートル83という豪州相手では、日本で多用する横回転では壁に引っかかる可能性が高い。そこで大一番を前に特訓したのが、漫画「キャプテン翼」の大空翼の必殺技ドライブシュートのような軌道を描くボール。代表ではかつて09年9月5日の親善試合オランダ戦の直前にも試したが、5大会連続のW杯出場がかかる大一番を前に再び感触を確かめた。

 対峙(たいじ)するのはイングランド1部フルハムで活躍するGKシュウォーツァー。1メートル94の長身GKを打ち破り得点すれば33歳127日での代表戦ゴールとなり、FW三浦知良(46=横浜FC)の33歳101日を超えて歴代6位の年長記録となる。

 全体練習後にはザッケローニ監督からMF長谷部とともに守備時の特別指導を受けるなど、攻守で豪州戦のカギを握る33歳。「相手はロングボールを入れてくる。しっかりと体をぶつけてセカンドボールを拾えれば」。1-2で敗れた3月のW杯アジア最終予選ヨルダン戦では、まさかのPK失敗。あのときの借りを返すべく、遠藤が強い覚悟でピッチに立つ。 

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2013年6月3日のニュース