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寿人得点王独走弾!札幌に大勝で広島首位ガッチリ

[ 2012年11月8日 06:00 ]

<広島・札幌>前半21分、ゴールを決める広島・佐藤寿(右)

J1第31節 広島3-0札幌

(11月7日 広島ビ)
 首位の広島が優勝に前進した。佐藤寿人(30)のゴールなどでJ2降格が決まっている札幌に3―0と快勝、勝ち点を58に伸ばした。前節まで勝ち点で並んでいた2位・仙台がC大阪と1―1で引き分けたため、優勝争いで頭一つ抜け出した。ナビスコ杯優勝の鹿島は大宮と0―0で引き分け、残留争いからの脱出はならなかった。

 迷いなく左足を振り抜いた。1-0の前半31分、MF青山からのスルーパスに佐藤が反応。相手DFと並走しながら放った一撃が、豪快にゴールネットを揺らした。9月29日の鳥栖戦以来となる4試合ぶりのゴールは、得点ランクトップを独走する今季21得点目。これで首位をキープし、引き分けた2位仙台との勝ち点も2差と突き放した。

 「パスもシュートも理想通り。久しぶりの得点でうれしかった」。ストライカーとしての予感があった。青山に対して試合前に「きょうはトシ(青山)からのボールで決める」と宣言。後輩には「そんなにうまくいかないでしょう」と笑って返されたが、見事にピッチで実現してみせた。

 頭もさえ渡っていた。前半17分にペナルティーエリア内で倒されPKを獲得。本来なら自ら蹴る場面だが、冷静になって考えた。「PKを取った選手が自分で蹴ると止められることがよく起こる…と何となく思った。ここは(そう暗示してくれた)サッカーの神様の考えに従おう」。チーム屈指のキッカーであるMF森崎浩にボールを託し先制に成功した。

 いまだ成し遂げたことのないリーグ年間優勝へ、日増しにチームにかかるプレッシャーは高まっている。それは佐藤も十分に感じている。「最近は大事にいこうとしすぎていて、(攻撃時に)危険な選択をできていなかった。だからこそ、きょうは自分たちからアクションを起こしたかった」。3-0圧勝でつかんだ4試合ぶりの白星。見えない重圧から解き放たれた広島が、頂点に向けてラスト3試合も突っ走る。

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2012年11月8日のニュース