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酒井宏 ほろ苦デビュー…びっくり右MF起用で精彩欠く

[ 2012年9月25日 06:00 ]

<ホッフェンハイム・ハノーバー>後半29分から右MFでブンデス・リーガデビュー!!必死の形相で競り合うハノーバーの酒井宏(右)

ブンデスリーガ ハノーバー1-3ホッフェンハイム

(9月23日)
 今夏にハノーバーに移籍した日本代表DF酒井宏樹(22)がブンデスリーガ・デビューを果たした。23日の敵地ホッフェンハイム戦の後半29分から本職の右サイドバック(SB)ではない右MFで出場。不慣れなポジションでボールに絡む場面は少なく、チームは1―3で敗れ、ほろ苦い初舞台となった。

 大型右SBの待ちに待ったドイツデビュー戦は中盤での出場だった。1―1の後半29分、「きょう、いきなり言われた」と4―4―2の右MFに入った。同40分には中央に切れ込んで左足でミドルシュートを放ったが、力強さに欠けてGKにキャッチされた。「チャンスをもらえたけど、流れを変えられなかったのは残念。負けてしまったのも物凄く残念」と1―3の敗戦に唇をかんだ。

 不慣れなポジションに入ったことで、最大の武器であるクロスも影を潜めた。なかなかボールに絡めず「与えられたところでいいプレーをしないといけなかった」と反省した。チームは終盤に2失点。「自分が出て(点を)決められたっていうのも(自分が)ダメなところ」と悔やみながらも「またチャンスをもらえるように頑張りたい」と前を向いた。

 コンディションは上向きだ。ロンドン五輪で左足首を捻挫したが、8月30日の欧州リーグ・プレーオフ第2戦スラスク・ウロツワフ戦で後半出場ながら自慢のクロスでドイツ初アシストを記録。日本代表の親善試合UAE戦(6日)で再び左足首を痛めて11日のW杯最終予選イラク戦はベンチ外となったが、ようやく試合に出られる状態に戻った。試合後も「(足は)全く問題ない」と全快を強調した。

 フランクフルトの乾、同じロンドン五輪代表だったニュルンベルクの清武も今季からドイツ1部でプレーしているが、2人はすでにゴールを決めるなど中心選手として奮闘している。「焦りというより、(試合に)出られてうらやましく思う。しっかりしないといけない」と同世代の活躍に刺激を受けている。悔しさをバネに、次は右SBでの先発奪取を目指す。

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