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酒井 柏で全勝誓う!ハノーバー移籍で残り4試合…

[ 2012年6月16日 06:00 ]

ミニゲームでクロスを上げるDF酒井

 関塚ジャパンの不動のサイドバックが“全勝”を置き土産に世界に向かう。Jリーグは16日に3週間ぶりに再開。ドイツ1部ハノーバーに移籍するDF酒井宏樹(22)が柏でプレーできるのは大宮戦から30日のG大阪戦(万博)までの4試合。昨年のリーグ王者は今季12位に沈んでいるだけに、4連勝でチームに勢いをつけ、すっきりした形でブンデスリーガ、ロンドン五輪に臨む覚悟だ。

 謙虚な男が珍しく語気を強めた。ハノーバーへの移籍が13日に正式発表となり、下部組織から育った柏でのラストマッチに向けたカウントダウンがスタート。「絶対にいいプレーをしないといけないし、責任感を持ってプレーしたい」。リーグ再開となる16日のアウェー大宮戦を前に、強い意気込みを示した。

 U―23日本代表の不動のサイドバックだが、ザックジャパンにも招集され、今月のW杯最終予選では3試合中2試合に途中出場を果たした。「最初から出られないのは何かが足りないのが明らかだから。もっと上に行くために移籍を選んだ」。自らを高めるための決断だったが、シーズン途中でチームを離れるとあって心苦しい思いもある。それだけに柏での残り4試合について「目立たなくてもいい。チームが勝てれば」と全勝をノルマに掲げた。

 ロンドン五輪に出場するU―23日本代表の予備登録メンバー35人にも順当に選ばれた。だが、オーバーエージ(OA)枠にGKを含めた守備陣が3人入ったことには複雑な思いがある。「(OAが)入ることで刺激になると思う。ただの仲良し集団ではダメ。うまく融合できればいい」と危機感を持って今後のリーグ戦に臨む。

 アウェー大宮戦は昨季、先発でJ1デビューを果たしたカード。だが、DFながら途中交代させられるなど、いい思い出はない。「あのときも雨だった。あす(16日)も降るんですよね。今回はいい思い出にしてドイツに行きたい」。ネルシーニョ監督は「彼がチームのためにやってやるという気持ちは伝わってきている。最後まで期待している」と残り4試合の起用を示唆した。酒井が“全勝ノルマ”を達成した時、柏だけでなく、関塚ジャパン、ハノーバーにとっても大きな弾みとなる。

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2012年6月16日のニュース