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黒崎体制にメスも…新潟社長「スタッフ入れ替えを考えないと」

[ 2012年5月20日 09:50 ]

<新潟・磐田>6対1で磐田に完敗した新潟イレブンは、サポーターのブーイングを背に引き揚げる

J1第12節 新潟1-6磐田

(5月19日 東北電ス)
 J1新潟はホームで磐田に1―6と惨敗した。ホームでは07年4月28日の横浜戦(0―6)に並ぶ最多失点記録で、今季リーグ戦のホームゲームは6戦勝ちなし(2分け4敗)。試合後もサポーターがスタジアムに居残って抗議を続け、田村貢社長が黒崎久志監督(44)を含むスタッフ入れ替えの可能性に言及する事態となった。

 後半34分。磐田に5点目が入ると、席を立つ観客が出始めた。ホームで3連敗、しかも6失点。ブーイング、罵声、非難の口笛がスタジアムを飛び交った。うなだれ、サポーター席に向かって頭を下げる選手たち。その列に黒崎監督も初めて加わり頭を下げた。「応援してくれているサポーター、スポンサーに申し訳ない気持ちでいっぱい。この結果を真摯(し)に受け止めないといけない」。謝罪の言葉を述べたあと、目頭を押さえる姿が痛々しかった。

 過去11試合で11失点と踏ん張っていた守備が崩れた。前半15分までに2失点。前半終了間際には左サイドバックの金珍洙(キムジンス)(19)が2枚目のイエローで退場となり、10人で迎えた後半は開始3分で3点目を許すなど4失点。ホームで得点しようと前掛かりになったとはいえ、磐田の高速クロスに対応できずゴールを簡単に割られ続けた。

 「社長を出せ!」。試合後、一時は約200人がスタンドに残り、意見を異にするサポーター同士がもみ合うシーンもあった。田村貢社長は報道陣に「今までディフェンスが良かっただけに考えないといけない」と語り、さらに踏み込んだ発言をした。「ウインドー(移籍期間)が開いていないので新しい選手は入れることができない。監督を含めてどうしたらいいのか、スタッフの入れ替えを総合的に考えないといけない。あまり待ってはいられないので結論は早めに出したい」。言葉通りなら新潟では過去にない、シーズン中の監督解任にもつながる状況だ。

 試合後、ロッカールームでは黒崎監督とMF本間勲主将(31)が「みんなで同じ方向を向いてやっていこう」と訴え、結束を高めた。「結果を出すしか信頼は取り戻せない。いいゲームではなく勝つことを考えて、サポーターに応援してもらえるように結果を出したい」と本間主将。「時間は待ってくれない。自分たちでやっていくしかない」と必死に前を向いた。

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2012年5月20日のニュース