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驚異の68発!メッシ“ミュラー越え”欧州最多記録更新

[ 2012年5月4日 06:00 ]

マラガのGKカメニ(中央下)を鮮やかにかわすバルセロナのメッシ

リーガ・エスパニョーラ バルセロナ4-1マラガ

(5月2日)
 バルセロナのFWリオネル・メッシ(24)が2日のマラガ戦で3得点して公式戦68得点とし、1972~73年シーズンにバイエルンMのFWゲルト・ミュラーが築いた欧州主要リーグ最多得点記録67を更新した。

 積み上げてきたゴールの山が、大きな頂を越えた。「爆撃機」と呼ばれた西ドイツ代表FWミュラーの金字塔を39季ぶりに更新。メッシがシーズン公式戦68得点の大記録をハットトリックで飾った。

 1―1の前半35分に勝ち越しPKを決め、後半14分にも自らPKを稼いで追加点。さらに5分後スルーパスに走り込んで相手GKを浮き球でかわし、最後は無人のゴールに左足で流し込んだ。

 1試合3得点以上はクラブだけで今季9回目。57戦68発は1試合平均1・19点という驚異的なペースだ。ミュラー氏も「記録は永遠に続くのではなく破られるためにある。メッシが更新してくれるなら光栄」と歓迎した。

 超えたのはミュラーだけではない。58年にサントスで66得点を記録していたペレも一気に追い抜いた。「王様」と言えばメッシを称える一方で、自身との比較論を「私みたいに1283得点するかW杯で3回優勝した時に議論しよう」と一蹴した。しかし、守備意識の高い現代サッカーで徹底マークに遭いながらペレの持つ自己記録の一つを破ったことで、24歳がまた一歩伝説の存在に近づいたことは間違いない。

 首位Rマドリードが直後に行われた試合を制してバルセロナは4季ぶりのV逸が決まった。リーグ戦のシーズン最多得点記録も46に更新して白星で抵抗したメッシだが、宿敵の優勝決定を2時間先送りしただけ。ゴールラッシュに一度も笑顔を見せなかったところに「ゴールは勝利に結びついてこそ意味がある」と繰り返す意地が垣間見えた。今季公式戦は25日のスペイン国王杯決勝ビルバオ戦を含めて残り3試合。背番号10がどこまで記録を伸ばすのか、目が離せない。

 ≪世界記録は70得点≫英紙ガーディアンなどによれば、世界記録とされるのはアーチボルト・スタークが1924~25年に米国リーグのベツレヘム・スティールで記録した70得点。10代でスコットランドから米国に渡り、当該シーズンはリーグ戦44試合で67得点を挙げ、リーグ杯でも3得点を記録したという。

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