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粟生刺激に近藤V弾!札幌 9戦目でようやく初勝利

[ 2012年5月4日 06:00 ]

<札幌・C大阪>前半、ゴールを決め笑顔を見せる札幌・近藤(左から2人目)

J1第9節 札幌1-0C大阪

(5月3日 札幌厚別)
 札幌はFW近藤が嫌な流れを吹き飛ばした。前半25分。日高が右サイドでボールを奪うと中央へ。待ち構えていた近藤は、トラップから反転。右足で決勝弾を流し込んだ。「みんなの力で勝つことができて本当に良かった」。連敗を7で止め、今季リーグ9戦目での初勝利。ここまで1点差負けが5度、逆転負けは3度あった。それだけに自身のゴールよりも、チーム全員の頑張りが口をついた。

  世界を舞台に戦う友が刺激になっている。ボクシングのWBC世界スーパーフェザー級王者・粟生隆寛(28=帝拳)は習志野高1年時の同級生。近藤は2年時に流通経大柏高に転校したが「粟生の試合を見ると、こっちも燃えてくる」と交友が続いている。4月6日に3度目の防衛を果たした粟生はその後、札幌を訪問。食事をしながら互いの健闘を誓い合った。

 前半40分、近藤はジャンプした際に左膝を痛めた。ピッチに倒れそうになったが、歯を食いしばった。体を張り防衛を続ける友に笑われたくはない。公式戦51試合連続出場となった背番号32は、後半34分に交代するまで、チームコンセプトである前線からのプレスの旗振り役となった。

 「まだ試合もあるし(未勝利でも)ブレなかった。きょうの勝ちを無駄にしないように連勝したい」。札幌市内は前日2日に桜が満開となった。それに合わせるかのように一足遅い初勝利。だがこれで終わりではない。近藤の目は次の戦いへと向いていた。

 ≪J1 1390日ぶり勝利≫4季ぶりにJ1に復帰した札幌がリーグ戦9戦目にしてようやく初勝利。J2降格前の08年は7月13日・千葉戦(○3―0)の勝利を最後にリーグ戦18試合勝利なし(4分け14敗)のままシーズン終了。それを含めるとJ1リーグ戦27戦ぶり、1390日ぶりの勝利。

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