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柏、このドローはでかい!!次節勝利で文句なし初V

[ 2011年11月27日 06:00 ]

<柏・C大阪>ホーム最終戦セレモニーでスタジアムを一周する柏イレブン

J1第33節 柏1―1C大阪

(11月26日 柏)
 チーム力で勝ち点1を積み上げ、柏が首位をキープした。1点を追う後半20分、MFレアンドロ・ドミンゲス(28)が同点弾を決め、1―1の引き分けに持ち込んだ。2位・名古屋、3位・G大阪が勝ったため初優勝は持ち越しとなったが、自力優勝の可能性を残した。最終節(12月3日)のアウェー・浦和戦は勝って有終の美を飾る。

 今季の柏を象徴するゲームで貴重な勝ち点1をもぎ取った。0―1の後半20分、水野の右スローインを増嶋が頭で流し、前線の田中がワンタッチでレアンドロ・ドミンゲスに送る。左足から放たれたシュートはゴール右隅に突き刺さった。連勝は5でストップしたが、引き分けで首位をキープ。ネルシーニョ監督は「勝ち点1といっても非常に大きい」と先制されながら追いついた一戦を満足げに振り返った。

 し烈なポジション争いがチーム力を押し上げている。この日は右SBのレギュラーの酒井がU―22日本代表に招集されているため不在だったが、代役が奮闘した。本来はセンターバックの増嶋が先発で右SBに入り、堅実な守備で前半はきっちり無失点に抑えた。流れを引き寄せたのは後半9分から出場した水野だった。増嶋がセンターバックに入ったことで右SBでプレー。積極的なドリブル突破と強烈なミドルシュートで相手ゴールに迫った。「守備は苦手。マス(増嶋)に声を掛けてもらいながらでした」と話したが、長身FW杉本は体を張って抑え、MF清武、MFキム・ボギョンのアタッカー陣にも足を出して、攻撃の芽を摘んだ。そして、その2人が同点ゴールを生み出した。

 試合開始前、バックスタンドには「やってやれ!」のパネル文字が浮かび上がった。不在の酒井のチャント(応援歌)の文言だ。「いないじゃん」と増嶋は突っ込んだという。だが、チームを離れている酒井のために負けられないという思いの方が強かった。そして最低限の勝ち点1を得た。

 勝てば初優勝に大きく前進する一戦だっただけに、試合後のロッカールームで選手は沈んでいた。その中でネルシーニョ監督は選手に語りかけた。「われわれの優位は変わらない。勝つだけだ」と。12月3日の最終節の相手は浦和。前半戦の対戦では3―1で快勝している。柏が初優勝をつかみ取る舞台は整った。

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