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疲労 環境激変…沢を支えた使命感 佐々木監督「いぶし銀」と評価

[ 2011年9月9日 06:58 ]

<日本・北朝鮮>試合後、沢は応援団の熱い声援に手を振り応える

ロンドン五輪アジア最終予選 日本1―1北朝鮮

(9月8日 山東)
 W杯ドイツ大会では5得点を挙げ、日本を初優勝に導き、MVPと得点女王を獲得した沢。世界の頂点に立ちながらモチベーションを保てたのは「五輪でメダルを獲らなければ」という使命感があったからだ。

 帰国後は環境が激変した。テレビの出演依頼が殺到。自宅周辺にもファンが押しかけ、転居せざるを得なかった。それでも女子サッカー人気を一過性で終わらせないため取材に応じ続けた。身も心も休まらないまま予選に臨んだ。

 ここまで無得点。アシストもない。それでも貢献度は抜群。佐々木監督は「疲労感がありながら、攻守のつなぎ役をしてくれた。W杯では派手なゴールだったが、いぶし銀になってよくやってくれた」とねぎらった。

 6日は33歳の誕生日だった。昼食の際、大野、宮間らに歌と踊りで祝福され、五輪切符を自らのプレゼントにすることを誓った。そのプレゼントは手にしたが、本大会で金メダルを獲得できなければ世界女王の名がすたる。「夢は見るものではなく、かなえるもの」。ドイツで一度は現実にした沢の口癖。今度は来年夏のロンドンで、2度目の夢をかなえてみせる。

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2011年9月9日のニュース