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山田直“呼ばれてしまう” 再ブレークに浦和複雑

[ 2011年8月13日 06:00 ]

10日のエジプト戦では全得点に絡む活躍を見せた山田直(中央)

 10日のエジプト戦でゴールをマークするなど全得点に絡んだU―22日本代表MF山田直輝(21)が12日、所属する浦和の練習に本格合流した。

 11日は軽めのメニューだったチームメートとサッカーバレーを楽しんだが、この日は非公開で行われた戦術練習に参加。リーグ戦3試合連続先発が濃厚な14日の新潟戦(東北電ス)では、14位に低迷するチームの浮上に全力を尽くす。

 わずか1試合で関塚ジャパンの重要なピースとなった山田直が、今度は低迷する浦和をけん引する。

 エジプト戦の活躍はあまりに鮮烈だった。右足のインステップからアウトにかけたシュートで同点弾を決め、絶妙なロングスルーパスで決勝弾を演出。自在なパスで決定機を何度もつくり上げた。U―22日本代表の関塚監督が「呼んだ選手の中で一番機能していた」と手放しで喜んだのも無理はなかった。

 だが、所属する浦和ではうれしい悲鳴も。ロンドン五輪アジア最終予選は年内だけでも、9月21日のマレーシア戦(ベアスタ)、11月22日のバーレーン戦(アウェー)、同27日のシリア戦(国立)と3試合を控えており、直前合宿も含めるとシーズン終盤の大事な時期に長期間チーム離脱を余儀なくされる。

 浦和では今回故障で辞退したFW原口も含め4人が候補で、日本サッカー協会は1クラブ3人までを基本線にしているものの「4人選ばれることもあるかもしれない」とペトロヴィッチ監督。「直輝がゴールを決めた時はまるで自分がゴールを決めた時のように叫んで喜んだが、2分後には“これで直輝も呼ばれてしまう”と悲しくなった」と複雑な胸中を口にした。

 それでも「日の丸を背負って試合に出るのは大事なこと。その試合に出られるようにしっかりアピールしたい」と山田直。ロンドンへと続く道は自らの足で切り開く。

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2011年8月13日のニュース