中田さん　慈善試合で日本とタイの被災地を支援

東日本大震災と、タイ南部の洪水の被災者支援の慈善試合に臨む、サッカー元日本代表の中田英寿さん

　東日本大震災と、タイ南部の洪水の被災者支援のため、サッカー元日本代表の中田英寿さんらが企画した慈善試合が１７日、バンコクの競技場で開かれ、タイ・プロリーグ所属の日本人選手らのチームと、タイ代表の選抜チームが対戦した。

　中田さんのほか、元日本代表の前園真聖さんや元オランダ代表のダービッツさんも参加。タイ在住の日本人家族らファン約１万人が集まった。

　試合開始前、犠牲者を悼み全員で１分間の黙とうをささげた。収益は約１６００万バーツ（約４３００万円）で両国の被災者支援のため寄付される。

　試合は後半の途中まで日本が２点リードしていたが、その後、タイが猛追し、２対２の引き分けで終了した。

　中田さんは試合後、「大勢が観戦してくれ、災害で苦しむ日本とタイ両国の人々のために多くの寄付金が集められて良かった」と笑顔で語った。

　タイ南部は３月に洪水被害に見舞われ、死者が出たほか多数の家屋が損壊した。中田さんは「日本の震災被災に対しタイの人たちが助けてくれた。そのお返しに洪水被災者も支援したい」とタイでの試合を企画した。（共同）