×

「状況に応じて考えろ」俊輔試合前に指示出す

[ 2009年11月18日 06:00 ]

<サッカー日本代表練習>高層ビルがみえる香港スタジアムで練習に汗を流す日本代表イレブン

 日本代表は18日、アウェーでのアジア杯最終予選で香港代表と対戦する。疲労が考慮されて14日の南アフリカ戦はベンチスタートだったMF中村俊輔(31=エスパニョール)は、年内最後の国際Aマッチで先発が濃厚。南ア戦では初テストした4―3―3の新システムが機能しなかったが、中村はピッチ内で個々が考えることの重要性を指摘し、試合前に選手たちに指示を出すことを明らかにした。

 午後6時(日本時間同7時)から行われた公式練習で、中村は居残りでピッチを走り続けた。後半14分から途中出場した14日の南アフリカ戦から中3日。練習がなかった午前にジョギングを行うなど必死の調整を行ってきた。10月8日のホームの試合では6―0で大勝した格下との対戦。それでも「相手だって、いろんな対策を練ってくる。ベタ引きしてくるかもしれないし、状況に応じて自分たちで考えないといけない。そのことは試合前にもみんなに言うつもり」と油断はなかった。
 南ア戦は途中出場するまでの約60分間、戦況を見つめ「久しぶりにベンチから試合を見たけど、いろいろと分かったこともある」と振り返った。南ア戦は稲本が1ボランチの4―3―3の新システムが機能せず、スコアレスドロー。シュート5本に終わるなど攻撃が空回りし、岡田監督も「初めてのトライだったがボールが動かなかった。このシステムはベターではない」と失敗を認めた。
 だが、中村は「オレは4―3―3は好き」と今後も新布陣を試す価値があることを強調した。南ア戦では3トップのうち本田、大久保の両翼が中に入り過ぎた結果、サイド攻撃の機会が激減。後半開始から4―4―2に戻したとはいえ、中村が投入された後は比較的スムーズにボールが動いた。時間帯や相手の戦術、特徴などを見極めてピッチ上で柔軟に対応すれば、混乱は生じなかったと指摘。「フォーメーションの問題ではない。意図的な走りがなかっただけ。3トップをもっとサイドに張らせれば、問題なかった」と訴えた。
 香港戦は公式戦だが、中村はあくまで7カ月後に迫ったW杯を見据えている。「僕らの目標はW杯4強。2人だけの関係じゃなくて、3人目を意識することで、もっと他の形も出てくるはず」。岡田ジャパンの09年最後の国際Aマッチ。最高の形でW杯イヤーを迎えるべく、個人的にもチームとしてもベストゲームを目指す。

続きを表示

2009年11月18日のニュース