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森本 セリエA4年目の目標は「30戦出場」

[ 2009年8月22日 06:00 ]

 09年のセリエAは、22日に開幕する。9月のオランダ遠征で日本代表に初招集されることが決まったカターニアのFW森本貴幸(21)がシーズン突入を前に今季にかける意気込み、W杯への思いを激白した。昨季3戦連発を含む7得点とブレークした若きストライカーは、23日のサンプドリア戦にも先発が濃厚。今季の目標、そして来年6月に迫ったW杯南アフリカ大会への思いとは――。

 岡田ジャパンも注目する怪物がセリエA4季目を迎える。昨季7得点の実績を引っ提げ、その言動にはさらなるブレークの予感を漂わせた。

 「目標はゴール数よりも出場試合数で30戦出場がノルマ。ちゃんと出られれば自信はある。昨季は大きな相手とぶつかった時のキープの方法とか、試合の中で感じることができた。インザーギ(ACミラン)やラーション(ヘルシンボリ)みたく、自分と同じサイズの選手はうまく相手の裏に抜けて得点を決めていた。そのシーンも映像にして参考にしましたね」

 著しい成長を遂げた昨季も右ひざ負傷はつきまとった。だが、そこからはい上がる過程も新たな血となり肉となった。

 「食事を替えました。ひざを痛めたとき、血液検査を受けたら牛肉の食べ過ぎでした。野菜が足りず、こんな血液ではすぐ肉離れになると言われた。それから牛肉を減らして実際ケガは減りました。トレーナーにはお尻の筋肉の使い方を見てもらってインナーマッスルを鍛えました。ひざの負担は減りましたね」

 9月初旬のオランダ遠征ではいよいよ日本代表へ初合流を果たす。

 「日本を離れて、より日本を強く意識するようになりました。北京五輪では3戦全敗で悔しさしか残らなかった。チーム自体は凄く長くやっていて、そこに最後にぽんと入って。自分の実力不足もあるけど正直、もっとチームのやり方を分かろうとすれば、良かったと思うんです」

 今回は違う。W杯まで約9カ月。チームを理解する時間は十分にある。もちろん選考についても一切の妥協はない。

 「代表はイタリアでやってるから、とかではなく、たくさん得点を決めている人が選ばれるべきと思う。まだW杯のイメージはわかないけど、そこに入るための結果を残していきたいです」

 脳裏には伝説のゴールが焼き付いている。

 「W杯で覚えているのは98年が最初。その予選の韓国戦。国立で山口選手がループシュートを決めた試合は小4の自分もしびれました。あのW杯は食い入るように見た記憶があります」

 現在の背番号15は尊敬するイチロー(マリナーズ)の背番号を逆さにしたものだ。万人が認めるエースへ――来年の南アフリカでは森本が伝説となるかもしれない。

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2009年8月22日のニュース