×

なぜだ!先発落ち通告に闘莉王猛反発

[ 2009年8月22日 06:00 ]

 浦和の日本代表DF田中マルクス闘莉王(28)が22日のアウェー広島戦を前に、フォルカー・フィンケ監督(61)の采配に対する不満を口にした。腹直筋痛の影響で先発から外されることを言い渡され、反発。リーグ5連敗中の危機的状況の中で、チームに不穏な空気が漂ってきた。

 アウェー広島戦に向けた前日練習後に、闘莉王が厳しい表情で切り出した。「監督と話をしたけど、納得はしていない。なぜ外れるのか僕もよく分からない。余計なことを言ってしまいそうだから、もう勘弁して」。7月18日の大分戦で負傷した腹直筋の状態が万全でないことを理由に、フィンケ監督から先発落ちを言い渡されたことに反発。指揮官に対する不信感をあらわにした。

 怒るのも無理はない。闘莉王は出場に前向きだったが、指揮官との話し合いの末、この日は練習に参加せず治療に専念。その一方で、広島遠征には参加するよう指示を受けた。指揮官は闘将の起用法について「ケガを抱えているので先発、センターバックはない。中盤での投入はあるかもしれない」と説明。強行先発でも完治優先でもない、どっちつかずの判断は闘莉王にとって納得できるものではなかった。

 61歳の老将に対する不満を口にするのは、闘莉王だけではない。チームは試合翌日に反省ミーティングを行うのが恒例だが、出席する選手は先発メンバーのみ。同時間帯に途中出場や控え組は練習を行うため、ミーティング内容が説明されることはない。複数の選手から「ミーティングに出ていないので試合に出ても何をしていいのか分からない」との声が上がっているのも事実だ。

 リーグ5連敗中の危機的状況の中で、明るみになった内部分裂の気配。5日にフィンケ監督が「なぜ毎年優勝しなければいけないと言われるのかが分からない」と発言したころから選手の心は離れつつあり、何らかの措置を施さなければ取り返しのつかない事態になりかねない。7位に低迷するレッズがチーム崩壊の危機に立たされた。

続きを表示

2009年8月22日のニュース