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本田代表初ゴールで俊輔に宣戦布告!

[ 2009年5月28日 06:00 ]

<日本・チリ>後半ロスタイム、代表初ゴールを決めて喜ぶ本田圭佑

 4大会連続のW杯出場を懸けたW杯アジア最終予選3試合を前に、日本代表が4発で世界ランク26位のチリに大勝した。27日にキリン杯が行われ、前半にFW岡崎慎司(23=清水)が2得点すると、闘莉王に代わって先発したDF阿部勇樹(27=浦和)が後半7分に3点目。さらに後半ロスタイムにはオランダ2部でMVPに輝いたMF本田圭佑(22=VVVフェンロ)が代表初ゴールを決めた。控え選手の活躍で、さらに岡田ジャパンのチーム内競争はより激しさを増してきた。

【試合結果


 ベールに包まれていたその実力が、ついに爆発した。後半ロスタイム、本田の左足がスタジアムを沸かせた。「(山田)直輝のパスは完ぺきだった。あれは決めないと話にならないでしょう。最後にゴールできて良かった」。ゴール前中央から右に出された山田のパスをゴール右45度からダイレクトで左隅へ突き刺した。

 待望の国際Aマッチ初得点。自信家な性格が災いし、ビッグマウスぶりが先行していたが、ようやく結果が追いついた。まず「散々書かれましたからね。見返してやろうと」と言って周囲を笑わせると、その後は本田ワールド全開だ。「シュートを打てば、ゴール枠に行く能力が僕にはあることをオランダで知りました」。欧州で身につけた得点感覚を独特の表現で言い表した。

 前半20分の先制点も、本田の30メートルミドルシュートを相手GKがはじいて生まれた。所属先のVVVフェンロでは今季36戦で16点と爆発。中盤では驚異的な決定力を見せオランダ2部優勝&MVPに輝き、PSV、AZなどオランダの強豪から去就が注目される存在となった。この日もシュート数7本はチーム1位。常に危険な存在だった。

 優勝の手土産は他にもある。外国人相手に当たり負けしない強さ、キープ力、シュートまでの早さは群を抜いた。「コンタクトだけならオランダ2部の方がはるかに強い。特に僕にはスペシャリストをぶつけて来ますから。この代表はパスの選択が多過ぎる。もう少し個人技でリスクを冒してもいい。僕は、そういう役割を担えると思う」。強気な言葉は止まらなかった。

 岡田ジャパンは29日に再集合。この日、志願出場した“2列目の右”には中村(セルティック)が合流してくる。「厳しいですよ。実績も信頼度も違う。でも僕には俊さんにないものがあると思う」。右足付け根に不安がある中村に対しても真っ向勝負を挑むことを決めている。やっと現れた中村の“後継者”。本田と中村が同時起用される選択肢を含め、岡田ジャパンに新たな切り札が加わった。

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2009年5月28日のニュース