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カズがラモス超えた!最年長42歳開幕

[ 2009年3月9日 06:00 ]

<湘南・横浜FC>後半途中から出場し、ハツラツとした動きを見せる三浦知良(左)

 J2横浜FCのFW三浦知良(42)がJリーグ最年長出場の新記録を打ち立てた。横浜FCは8日、敵地で湘南との開幕戦に臨み、1―2で敗れた。後半5分から途中出場したカズは42歳10日での出場で、ラモス瑠偉(現東京V常務)の41歳9カ月5日のJリーグ記録を更新。現役の42歳は欧州、南米、アジアなど世界主要リーグのフィールド選手を含めても“世界最高”となった。

【J2試合結果


 Jリーグに新たな歴史の一ページが刻み込まれた。後半5分、42歳と10日のカズがJ2開幕戦のピッチに立った。敵、味方を超え、万雷の拍手が場内を包む。偉大な先人、ラモス瑠偉の持つJ最年長出場記録(41歳9カ月5日)を11年ぶりに更新する金字塔。だが、カズ自身はその記録に満足はできなかった。

 「正直言って(記録は)意味のないことかな。勝っていれば気分も違ったかもしれないけど。こんなんではラモスさんに怒られる。最初から出ろ、と。90分間戦えるようになったら、少しラモスさんと話をしてみようとも思うけど」

 個人の記録より勝利を、記録の更新よりプレーの内容を重視するのはいかにもカズらしかった。だが、だからと言って記録の価値が色あせることはない。実は欧州、南米、北米、アジアなど世界主要リーグを見渡しても現在、42歳を超すフィールド選手は皆無。日本のキングは“現役世界最年長”の称号をも得た。

 むろん、ピッチでは年齢は感じさせない。寒さにも負けず、半袖で出場。後半43分にはゴールを狙ったヘッドが大きくそれ「あれは当たり過ぎたね」。同44分には相手DFを幻惑する動きで西田の反撃弾を演出した。樋口監督も「カズは期待通り前線で(攻撃の)起点になってくれた」と振り返った。

 最近、カズは白いものが目立つ頭髪を気にする。それでも黒く染めるつもりはなく、年を重ねながらも第一線でプレーを続ける自分を客観的にも楽しんでいるようだ。「内容に満足はしていない。残り50試合。これからもっともっと良くなるよ」。“世界最年長”プレーヤーの向上心はとどまるところを知らなかった。

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2009年3月9日のニュース