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1軍半バルサ…痛々しすぎるドロー

[ 2008年3月18日 06:00 ]

敗れてガックリ……のバルセロナのエトオ

 【スペイン】リーガ・エスパニョーラ第28節の6試合が16日に行われ、バルセロナはアルメリアと2―2で引き分けた。前日に首位レアル・マドリードが敗れ、勝ち点差を縮める絶好の機会だったが、退場で1人少なくなった終盤に失点して白星を逃した。故障者続出でベストの布陣を組めず、最近3戦は1分け2敗と失速。レアルに勝ち点7差をつけられ、王座奪回が難しくなってきた。

 闘志あふれる言動でチームを引っ張ってきた主将プジョルが弱音を口にした。「逆転優勝は難しくなった」。すぐに「数字上で不可能になるまで戦う」と続けたが、現実は厳しい。痛恨の引き分けだ。
 2―1の後半27分にG・ミリトが2度目の警告で退場処分。1人少なくなって受け身に回り、40分に左CKからゴールを破られた。痛い失点だったが、本当に痛々しかったのはその後だった。交代枠を1つ残しながら、ライカールト監督は逆襲のためのカードを切れない。ロスタイムにグジョンセンが負傷すると、やむなくリーグ出場経験がない20歳のビクトル・サンチェスを投入。試合は3分続いたが、ゴールの気配すら漂わなかった。
 故障に泣いた。攻撃の軸であるメッシを既に失っていたが、今回はロナウジーニョとドスサントスも離脱。調子を取り戻しつつあった元エースに加え、流れを変える交代要員として今季14試合に途中出場してきた18歳のメキシコ代表も欠いた。出場停止のザンブロッタも加えると総勢9人が使えなかった。「意欲的な残り選手で最後まで戦う」と誓っていた指揮官だが、ビクトル・サンチェスら、Bチームの若手3人でベンチの穴を埋めざるを得なかった布陣では、1点の競り合いをしのげなかった。
 勝っていれば勝ち点5差。5月7日の直接対決に勝つことで相手に重圧もかけられるが、残り10戦で7差は決して小さくない。レアルも本調子ではないものの、残されたタイトルは国内リーグだけ。欧州CL、スペイン国王杯も戦うバルセロナは次節でG・ミリトとイニエスタが出場停止となるなど、負担の違いは今後大きくなるばかりだ。
 メッシが出場した22試合の平均勝ち点は2・14だが、欠場の6試合は1・33。グジョンセンは「彼は残りの誰より大きな可能性を持つ選手」と言う。復帰が見込まれる4月中旬まで持ちこたえることができるか。バルセロナが正念場を迎えた。

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2008年3月18日のニュース