【阪神JF】ラッキー5馬身ぶっちぎり!無敗女王へ11秒9

[ 2017年12月7日 05:30 ]

5馬身ぶっちぎり!!3頭併せで余裕の先着を果たしたラッキーライラック(左)
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 今年の2歳女王を決する「第69回阪神JF」(10日、阪神)の追い切りが6日、東西トレセンで行われた。栗東では新馬→アルテミスSを無傷で連勝中のラッキーライラックが、併せ馬で圧巻の先着。無敗女王の座を手にし、新種牡馬の父オルフェーヴルに、初のG1タイトルを贈れるか注目だ。

 無敗戴冠へ。ラッキーライラックが最終追いで、まずは強烈な先制パンチを繰り出した。CWコースの3頭併せ。同じ2歳牝馬のイグレット(未勝利)を先行させ、ナンヨープルートー(3歳1000万)を後ろに従えて、向正面を進んだ。3角すぎで先導馬の内に追い付き併走態勢。さらに内から寄せた後続馬との間に挟まれる形で直線を迎えたが、ひるむことなく加速する。手応えの違いは歴然。必死に追う2頭を尻目に、手綱を軽く促した程度。最後は手綱を押さえる余裕で、ラスト1F11秒9をマークし、5馬身突き抜けた。

 動きを見届けた松永幹師は、満足そうに出迎えた。「真ん中で両サイドからプレッシャーを受ける形で、どんな感じか確かめたかった。我慢が利いていたし、最後の反応も良かった。ゴール前は抜け出して単走になったが、集中して走っていた」。キャリアが浅く、不確定要素の多い2歳戦。実戦を想定した最終追いを難なくクリアした愛馬が、頼もしく映った。

 高性能エンジンを搭載しながら、脚回りも抜群。師は「見ていて気持ちのいいくらい大きなフットワーク。それでいて器用な脚も使えて、鞍上の指示通りに動ける。現状では言うことない」と評する。初戦は新潟の高速ターフ、2戦目は良発表ながら、直前から降りだした雨で上滑りするコンディション。異なる状況の中で、好位追走から前をきっちり捉えて連勝した。「スピードだけでなく力強さもある。どんな条件でも力を発揮できる」。愛馬への信頼は揺るぎない。

 3冠馬オルフェーヴルの初年度産駒。現役時の父はレースでの逸走など気性の激しさでも注目されたが、娘は「普段から落ち着いている優等生」と師。「ここまでは期待通り。このまま成長してほしいね」と来春を見据えて送り出す。春に紫色のかれんな花を咲かせるライラック。満開の季節はまだ先だが、底冷えの仁川でひと足早く、開花の準備を整えた。

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2017年12月7日のニュース