【蒲郡・グラチャン】平本出動!所轄の大会初ナイターでSG連覇へ

[ 2016年6月21日 05:30 ]

ボートレース蒲郡の水面をバックに敬礼する平本真之

 大会初のナイターで行われるSG「第26回グランドチャンピオン」(優勝賞金2500万円)が21日、愛知のボートレース蒲郡で開幕する。14年の菊地孝平、15年の山崎智也と最近のグラチャンはオールスター優勝者が連覇。この流れで注目を集めるのが地元の平本真之(32=愛知)だ。蒲郡は10年メモリアルでSG初出場、初優出を飾った水面。今、最も旬の男が、最高の舞台で念願の地元SG制覇を目指す。

 真の覇者になった平本が満を持して地元SG獲りに挑む。先月の尼崎オールスターで自身2度目のSG制覇を達成した。初優勝は14年グランプリシリーズだったが、これは賞金ランク上位選手が不在の大会。平本の心の中には、わだかまりが残っていた。「グランプリシリーズは“なんちゃってSG”とみられがち。オールスターを勝ったことで、やっと胸を張ってSG覇者になれたと言える」。心のモヤは消え、晴れ晴れとした表情で振り返った。

 初Vから2度目Vまでは1年半。順風満帆に見えるかもしれないが、この裏には昨年の失敗がある。15年は3月までにG1を2V。賞金2位でSG戦線を迎えた。だが、SGは優出ゼロ。予選落ちも続いた。「早い段階で東海地区選ととこなめ周年を優勝して、今年こそグランプリに行かないと駄目だと自分に言い聞かせていた。でも、それが逆にプレッシャーになってしまった」。みるみる落ちていく賞金ランク。最終的には20位まで後退し、グランプリ初出場を果たすことはできなかった。

 これで考えが変わった。「SGで賞金順位がガラッと入れ替わることを目の当たりにして、クラシックが始まってからが勝負と思うようになった。今年は2月まで調子が悪かったが、いい意味で開き直れた。力を抜いて行った方が僕は結果が出るみたい」。焦ることなく、3月下旬から流れに乗ってオールスターV。この優勝で今年のグランプリ参戦は決定的となった。

 賞金の余裕から生まれる心のゆとり。まさに最高のリズムで5回目(蒲郡4回、とこなめ1回)の地元SGに臨む。「とこなめの方が家から近いが、デビューしたのもSGを初めて走ったのも蒲郡。地元SGを優勝したい思いもあるし、何より他の支部の人に地元で負けるのは悔しい」。12年4月に蒲郡警察署で一日署長を務め、交通安全を呼び掛けたという深い縁もある。ホームプールで自分より速く走らせるわけにはいかない。徹底的に強敵を“取り締まる”構えだ。

 6月は特別な月でもある。元レーサーのさやか夫人が3日に28歳を迎え、長男の悠人(はると)くんも17日に4歳になったばかり。「今月は奥さんと子供の誕生日があるし、施行者にも恩返しがしたい」。支えてくれる人々への感謝の気持ちを、この地元グラチャンで体現する。

 ≪インタビュー動画公開中≫笑顔や話し方からも人柄の良さが伝わってくる平本真之。そんな愛されキャラの平本の魅力に迫ったインタビュー動画をYou Tube(ユーチューブ)スポニチチャンネルで公開中。「スポニチチャンネル」で検索、またはQRコードからアクセスしてみよう。

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