「1勝の重みが違う」尾島師の挑戦に注目だ

[ 2016年1月8日 05:30 ]

尾島師

 【地方競馬です!!】少し頬がふっくらした。昨年7月末に騎手を引退し、翌8月から厩舎を開業した尾島徹師(31=笠松)に12月31日、調教師になってから初めて大井で再会した。S1・東京2歳優駿牝馬の大舞台に、早々と管理馬・ミスミランダーを送り込んできた。師と同学年の石崎駿騎手を背に9番人気ながら3着に好走。「思った以上にいい走り。思わず声が出た」と息を弾ませた。

 大井では、07年黒潮盃をマルヨフェニックスとのコンビで制した。まだ記憶に新しい。騎手として早い引退も1メートル70の長身で減量に苦心していたこともあり、「やりきった」ときっぱり。「むしろ今の方が働いてる。1時には起きて調教に乗る。騎手時代は4時に仕事開始でしたから。馬主さんとの連絡もひっきりなし。正直、調教師の仕事をなめてました」と冗談交じりに話す笑顔から、充実した新生活が垣間見えた。

 「騎手時代とは1勝の重みが違う」。管理馬30頭、スタッフ5人を束ねる立場になり、競馬に対する姿勢も変化しつつある。「競馬は甘くないとあらためて感じる。プレッシャーはあるが、開業初年度からいい馬を預けていただいていて、調教師としても大舞台で勝てるような馬をつくりたい」。ミスミランダーは次走、21日の園田クイーンセレクション(園田)へ。尾島師の新たな挑戦はまだ始まったばかりだ。 (秋田 麻由子)

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2016年1月8日のニュース