【中山金杯】ヤマカツエース豪快差し 池添&池添兼師、父子で初笑い

[ 2016年1月6日 05:30 ]

次代のエース!!明け4歳のヤマカツエースが直線伸びて重賞連覇

 新春を飾るハンデ重賞「第65回中山金杯」が5日、中山競馬場で行われた。5番手を進んだ3番人気の明け4歳馬ヤマカツエース(牡4=池添兼)が豪快に伸び、前走・福島記念に続く重賞連覇(通算重賞3勝目)を達成。騎乗した池添謙一(36)と池添兼雄師(63)は父子でうれしい初笑いとなった。

【レース結果】

 スタンドを彩る晴れ着姿の女性ファンからの歓声を浴びながら、池添が晴れやかな表情で表彰台に上がった。「金杯はとにかくめでたいレース。これで気分良く新年を迎えられました」。昨年の京都金杯もウインフルブルームで制した“福男”は「ヤマカツエースは以前よりもグッと成長しています。飛躍の一年にしたい」と満面に笑みを浮かべた。その傍らでは父の池添兼師が笑いをかみ殺しながら「ここからラブリーデイのようになってくれたらいいな」と言葉を継いだ。

 道中は5番手を追走。昨年の中山金杯を制したラブリーデイと同じキングカメハメハ産駒が、まるで昨年のVTRを見ているかのようなレースを見せた。池添が「ハナの馬(マイネルフロスト)が楽に逃げて、ペースが遅いと思った」と振り返るように、5F通過は62秒3のスローペース。向正面ではフロストが後続に約7馬身差をつける大逃げとなったが、池添とヤマカツエースのコンビは焦ることなく4角でじわりと進出。直線で粘るフロストを外から捉え、3/4馬身ねじ伏せた。

 「自分から動いて、前を捉え、後ろもしのいだ。成長している。結果が求められた今年初戦を強い競馬で勝てたのは大きい」と池添。ヤマカツエースは昨春までマイルを中心に使われてきたが、これで昨年11月の福島記念に続き2000メートルの重賞連覇。池添兼師は「今回も体重が6キロ増えて、トモ(後肢)周りがだいぶしっかりしてきた。(重量)56キロでも勝ったので、これからが楽しみ。距離も2000メートルから少しずつ延ばしていきたい」とさらなる進化に期待する。

 昨年Vのラブリーデイは中山金杯を弾みに、続く京都記念も制し年間重賞6勝、G1・2勝(宝塚記念、天皇賞・秋)の大ブレーク。それだけに当然、今年の覇者・ヤマカツエースに懸かる期待は大きい。同師は「今後の様子を見てからだが、京都記念も視野に入れている」とラブリーデイと同じローテーションを示唆。果たしてヤマカツエースもラブリーデイと同じ軌跡をたどることができるのか?G1獲りの登竜門をくぐり抜けたコンビから目が離せない。

 ◆ヤマカツエース 父キングカメハメハ 母ヤマカツマリリン(母の父グラスワンダー)牡4歳 栗東・池添兼厩舎所属 馬主・山田和夫氏 生産者・北海道新ひだか町の岡田牧場 戦績15戦5勝 総獲得賞金1億8452万4000円

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