【安田記念】ケイアイエレガント2F25秒2“しまいの伸びすさまじい”

[ 2015年6月4日 05:30 ]

坂路で追い切り、予測以上の動きを見せたケイアイエレガント

 ケイアイエレガントの手綱を取った田中助手が顔を紅潮させながら引き揚げてくる。「しまいの伸びが半端じゃないですよ。すさまじかった」。坂路モニターで見届けた尾形充師も「予測以上の動きだった。間違いなく具合はいい」と満面に笑みを浮かべた。

 坂路で単走追い。黒光りする馬体が急勾配の頂上へ突進していく。鞍上が手綱を押すと、牡馬まさりのぶ厚い後肢がウッドチップを軽々と蹴り上げた。ラスト1F12秒3は、この日、坂路調教を行った延べ665頭の中で2番目に速いタイム。ラスト2F25秒2は最速時計だ。

 「ジョッキー(吉田豊)が稽古をつけたらラスト11秒台で来たと思います」と続けた同助手。「前走よりもいいですよ」と尾形充師に報告した。ヴィクトリアマイルから中2週。同師は仕上げに自信を持っている。「普段はレース後に歩様がゴツゴツするが、今回はそんな面を見せない。疲れも全くない。来週のエプソムCも考えたが、オーナー(亀田和弘氏)の意向もあって牡馬相手のG1に向かいたい」と語った。

 ヴィクトリアマイルではわずか頭差及ばず2着。ゴール前でストレイトガールに強襲されて大金星を逃した。「切れ味はないけど、しぶとさはある。馬群も気にしないし、引っかからないのも強みだ」と手応えをつかんだ同師。「牡馬相手でも恥ずかしくない競馬はできる。勝つ気で行くぞ!これは独り言だよ(笑い)」。6歳春に本格化を示す晩成型牝馬。牡馬にも真っ向勝負を挑める仕上がりだ。

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2015年6月4日のニュース