【安田記念】ヴァンセンヌ 力感あふれる“4WD”で開花

[ 2015年6月3日 05:30 ]

 戦国マイル界に現れた新星ヴァンセンヌ。父はディープインパクト×母は短距離G1・2勝のフラワーパークというスピードにたけた血筋。厩舎期待の良血馬だったが3歳で右前剥離骨折、4歳で右前屈腱炎。屈腱炎の程度は軽かったとはいえ、復帰までに1年7カ月を要した。陣営は馬に無理をさせずじっくりと成長を促したことで、今の心身の充実につながっている。

 井上助手は「今は脚元に不安がなく調教できている。以前はトモに緩さがあってハミに頼って走っていたが、解消されてからは前と後ろがかみ合ってきた」と成長ぶりに目を細める。以前は前脚に頼る“二輪駆動”の走りで、みなぎるパワーを出せずにいた。それが“四輪駆動”になってから推進力が増して力感あふれるフォームになり開花。

 前走・京王杯SCは、スローの前残りの競馬を上がり最速3F32秒7の脚で追い上げ頭差2着。松永幹師は「スローでもしっかりと折り合いがついて最後も脚を使えていた」と収穫を口にした。

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2015年6月3日のニュース