【東京大賞典】タルマエ強すぎ!史上3頭目の連覇達成

[ 2014年12月30日 05:30 ]

東京大賞典を連覇したホッコータルマエ

 14年競馬界のラストG1「第60回東京大賞典」が29日、大井競馬場で行われた。断然の1番人気に推されたホッコータルマエが2着コパノリッキーに4馬身差をつける圧勝劇。アジュディミツオー、スマートファルコンに次ぐ史上3頭目の連覇を達成、G1・7勝目を挙げた。2着は2番人気コパノリッキー、3着は地方馬サミットストーンが入った。

 タルマエが王者の名に恥じぬ走りを見せた。好スタートを決めたホッコータルマエは、コパノリッキーの2番手追走。幸は「逃げることも考えたが、リッキーが行ったので見ながら進めた」と冷静に振り返る。向正面に入ってすぐに、ロイヤルクレストがポジションを押し上げ一度はかわされたが、動じることなく淡々と追走を続けた。

 3コーナーすぎ、余力十分のまま外からリッキーに並びかける。残り300メートルで気合の左ステッキが一発飛ぶと楽々とかわした。「直線では早く抜け出し過ぎたかと思った」と笑った幸だったが、ソラを使って失速した昨年ジャパンCダート(3着)の姿は、もうそこにはない。懸命に追われるリッキーとの差をグイグイと広げて4馬身差でゴールに飛び込んだ。

 検量室に引き揚げてきた幸は西浦師とガッチリ握手。笑顔を浮かべながら、「前走(チャンピオンズC1着)を使って、状態はさらに良くなっていた。全体的に平均点が高い。本当に凄い馬です」と愛馬を称えた。ヴァーミリアンの持つ国内ダートG1記録9勝まであと2と迫り、「それを超えるだけの力はある」と胸を張った。

 西浦師も「最高のレースだった。前走後も回復が早く、いい調教ができていた。前向きさが戻っていたし、馬も走るのを楽しみにしていた」と安どの表情。今年ドバイワールドC(16着)後にストレス性腸炎を発症、回復に手間取ったがG1連勝で完全復活。「いい形で一年を締めくくれた。まだまだ挑戦者として強いタルマエに育っていってほしい」と、期待感を抑えきれない様子だ。

 来年は今年と同じく川崎記念(1月28日)から始動。すでに明言している通り、ダート開催に戻るドバイワールドC(3月28日)に参戦、昨年のリベンジに燃える。「まだまだ成長途上。このままでは終われない。日本の馬が世界でどこまで通用するのか、もう一回、評価を受けたい」とトレーナー。世界再挑戦へ、タルマエの戦いはまだまだ続く。

 ◆ホッコータルマエ 父キングカメハメハ 母マダムチェロキー(母の父チェロキーラン) 牡5歳 栗東・西浦勝一厩舎 馬主・矢部道晃氏 生産者・北海道浦河町市川ファーム 戦績28戦14勝(南関東6戦5勝、海外1戦0勝) 総獲得賞金8億545万6000円。

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