【京都大賞典】トーセンラー 武豊「凄くいい」シャープに11秒8

[ 2014年10月10日 05:30 ]

併せ馬で追い切り、先着するトーセンラー(右)

 京都月曜メーン「第49回京都大賞典」の木曜追いでは、淀の鬼トーセンラーが久々を感じさせないシャープな動きを披露した。

【京都大賞典】

 トーセンラーは先週に続いて武豊を背にCWコースへ。トーホウストロング(6歳1600万)が2馬身先行してスタートした。前半は僚馬がゆったりラップを刻み、いくらかムキになりながらも鞍上がはやる気持ちをコントロール。4コーナーで内に進路を取って僚馬との差を縮めると直線は馬体を併せた追い比べ。ラスト1F、軽く仕掛けただけでグンと加速して2馬身先着でゴールを駆け抜けた。しまい重点で6F84秒5、ラスト11秒8は時計が示す通りの鋭さ。武豊が笑顔で感触を伝える。

 「相変わらずいい動きだった。前半が遅くて抑えるのに苦労したけどね。仕上がりは凄くいいよ」

 昨年のマイルCSでG1初制覇を達成。秋春マイルG1連覇を狙った安田記念は極悪の不良馬場に自慢の切れ味をそがれ、14着に終わった。藤原英師は「前走後はすぐにマイルCSから逆算して、ここで始動と決めていた」と6歳秋の初戦に照準を合わせてきた。夏場の放牧を挟み、帰厩後は入念に稽古を消化。調整過程にはほんの少しも狂いは生じていない。トレーナーが続けた。

 「けさの追い切りはいつも通り前に馬を置くパターンで理想的な動きだった。去年と比べると体が1年分、老化しているし、心技体の心技でいかにカバーするか。この馬自身が体をつくるのを手助けしないといけない」

 仕上がりは良好。鉄砲実績があってメンバー中、唯一の58キロも背負い慣れている。唯一の不安は天気だ。武豊は「雨は良くない。台風がそれるのを願うしかない」と祈るような表情。道悪はマイナス材料には違いない。それを地力ではね返せばG1に向けて最高の形で弾みがつく。

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2014年10月10日のニュース