2歳戦線“北の坂路の申し子”に注目

[ 2014年10月10日 05:30 ]

門別競馬場の屋内調教用坂路

 今年も“坂路の申し子”が活躍するのか?15日に川崎で「第13回鎌倉記念」が行われ、南関2歳重賞がスタートする。昨年はホッカイドウ競馬所属のニシノデンジャラスがV。これを皮切りに6戦ある南関2歳重賞のうち、ホッカイドウ競馬所属、出身馬が4勝!!北海道勢レベルアップの秘密は12年4月に完成した門別競馬場に隣接した屋内調教用坂路にある。

 ウッドチップを敷き詰め、長さ900メートル、最大勾配5・5%(100メートル進んで5・5メートル上がる)、高低差21メートル。JRA美浦トレセンの坂路(長さ1200メートル、ゴール地点の勾配4・866%、高低差18メートル)と比べても見劣りしない。屋根付きのため、雪や凍結の問題がなく、冬季の調教もスムーズにできる。今年の南関クラシック2冠を制したハッピースプリント(北海道から大井に移籍)も2歳時、この坂路で鍛えられた。開設1年目に積み上げたノウハウを基に育った“坂路の申し子”だ。同馬を管理した田中淳師は「脚元に掛かる負担は少なく、そして心肺機能を高めることができる。効果は大きい」と話す。加えて門別は現在、コースの新設工事中。来シーズンには今までできなかった1500、1600メートル戦が可能になる。レースのバリエーションが増えれば、さらなる戦力アップが狙える。

 坂路、コースと進化を続けるホッカイドウ競馬。今年の2歳戦線も「北海道」の3文字が台風の目になる。 (秋田 麻由子)

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