【小倉記念】ノブレスV!ディープ産駒が小倉重賞3連勝

[ 2014年8月11日 05:30 ]

ゴール前でメイショウナルト(1)を捉え小倉記念を制したサトノノブレス(9)

 サマー2000シリーズ第3戦の「第50回小倉記念」はサトノノブレスが快勝。この勝利でディープインパクト産駒は小倉重賞3連勝となった。

【レース結果】

 雨で湿った芝を切り裂く勢いで黒い馬体が伸びてきた。直線、外めに進路を取ったサトノノブレスがエンジン全開。ラチ沿いで粘るメイショウナルトを捉えると直後のポジションで食い下がるマーティンボロを振り切ってゴールへ。和田は笑顔で勝利を振り返った。

 「馬場が悪くなっていたし、あまり内は通りたくなかった。いいところを通れましたね。長い距離に使っていた馬だからフワフワしていたけど動かせばいくらでも動く感じでした」

 これが初コンビとは思えないほど人馬の呼吸がピッタリ合っていた。スタートを決めると道中は先行グループを視界に入れる位置取り。1週前、そして最終追い切りにまたがった和田は「長く脚を使えそう」と持ち味をつかんでいた。鞍上のゴーサインに反応して3コーナーすぎから猛烈スパート。ハナを切ったメイショウナルトは直線入り口で完全に射程圏に入っていた。「最後まで脚が鈍らないのが特長。4コーナーで大丈夫だと思った」とその時点で早くも勝利を確信。あとは手応え通りの脚を繰り出すだけだった。

 4歳夏の小倉遠征と言えば池江厩舎初のGIウイナーでもあるドリームジャーニーが通った道。6年前にこのレースを制した偉大な先輩は翌年の宝塚記念、有馬記念で春秋グランプリ連破を達成した。この馬自身も秘める可能性は計り知れない。池江師は明るい表情で報道陣に囲まれた。

 「強かったですね。牧場でもしっかり仕上げてもらってトレセンに帰厩してからも順調。ノメるから得意な馬場ではなかったけど、うまく外に出してくれた。和田君の好騎乗だったし、馬もだいぶ成長している」

 昨年の菊花賞は2着、今年の天皇賞・春は8着。次走は未定ながら、これから先は再度、GIを目指す戦いに入っていく。初の小回りに加えて苦手な道悪と課題をクリアしたこの勝利はきっと秋へのステップになる。

 ◇サトノノブレス 父ディープインパクト 母クライウィズジョイ(母の父トニービン)牡4歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・里見治氏 生産者・北海道洞爺湖町メジロ牧場 戦績13戦4勝 総獲得賞金2億1523万2000円。

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