【宝塚記念】肉食女子ヴィルシーナ 闘争心復活で牡馬斬りだ!

[ 2014年6月25日 05:30 ]

坂路を駆け上がるヴィルシーナ。牡馬斬りとジェンティルドンナへの雪辱を目指す

 前走・ヴィクトリアMで復活Vを飾ったヴィルシーナも好調キープで牡馬斬りに挑む。

 1年の時を経てヴィルシーナの闘争心がよみがえった。かつては“世界女王”ジェンティルドンナのライバルとしてしのぎを削った馬も、昨年のヴィクトリアMで初G1制覇を遂げた以降、1年間勝ち星なし。それどころか掲示板すら確保できない。年明けの2走は見せ場なく2桁着順を重ねた。陣営は走る気持ちを高めるため、短距離路線への出走、チークピーシーズ着用など復活への道を模索。その努力が前走ヴィクトリアM連覇という形で結実した。そして最高の形で迎える宝塚記念。担当する安田助手が中間の気配を報告する。

 「前走後は短期放牧でリフレッシュして、いい状態を維持できている。前走は直線でメイショウマンボ(2着)が見えるぐらいの距離から併せて、グッとひと伸び。やっと走る気持ちが戻ってきましたね」

 以前に比べ体質面も強くなりソフトな仕上げから、この1年はハードに鍛え上げた。坂路調教中心のメニューから、長めの距離をしっかりと負荷を掛けるCWコースを多用。その効果で前走はパドックや返し馬でジョッキーが乗った後、尻っぱねをして振り落とそうとするしぐさ。普段はおとなしい気性が“戦う女”に変貌を遂げたのだ。

 「気持ちの切り替えが上手で、レース後もカイバ食いは落ちていない。ハナにはこだわらないですし、距離もこなせる。脚質的に直線が短くなる内回りコースは合っている。あとは、前走のような行きっぷりの良さが出てくれれば」

 当初、宝塚記念を使う予定はなかったが、陣営が状態面を見極めて、参戦が決定した。他馬に迫られてからの粘り強さこそがヴィルシーナの真骨頂。今なら苦杯をなめたクラシックの借りを返すべく、最高の舞台でリベンジを果たせる。

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2014年6月25日のニュース