【宝塚記念】“阪神の鬼”ゴールドシップ 初連覇へ1位専心

[ 2014年6月24日 05:30 ]

コース相性の良い阪神で、新コンビの横山典とともに連覇に挑むゴールドシップ

 14年中央競馬の上半期を締めくくる「第55回宝塚記念」は29日、阪神競馬場でゲートイン。ファン投票1~3位馬がそろって出走する豪華メンバー。堂々の1位に選ばれたゴールドシップが狙うのが史上初の同レース連覇。前走の天皇賞・春7着からの巻き返しへ、態勢も着々と整ってきた。

【宝塚記念】

 今年のファン投票1位に輝いたのは5万票超を集めたゴールドシップだ。担当の今浪厩務員は顔をほころばせ、期待に応えるべく決意を新たにした。

 「ビックリした。天皇賞であんなことになったからどうかなと思ったけどね。ありがたいこと。去年勝っているレースだし、同じように巻き返したいね」

 天皇賞・春は2番人気7着。昨年のリベンジを果たせず、歯がゆい思いをした。スタートで痛恨の出遅れ。最後に追い上げたものの、本来の末脚は鳴りを潜めたまま。ゴール後にはウィリアムズが下馬した。

 「結局、何ともなくて良かったけど自分の走りに納得しなかったみたいで暴れていた。あんなことは初めて。全然走っていない」

 状態は良かっただけに悔しさが募る。「体のつくりがしっかりしてきたし、雰囲気もいい。以前は調教したら体重がガタンと減ったりしていたけど、今はそんなこともない」という言葉を裏付けるように、阪神大賞典では抑えきれない手応えで突き抜けた。宝塚で反撃を期するのは当然。

 「去年、宝塚記念を勝ったときは、この馬の力をあらためてみせられて本当にうれしかった。手応えからすれば去年よりあるよ」

 阪神は5戦して【4・1・0・0】。昨年のように馬場が渋れば、この馬の持ち味がさらに発揮される。「ナンボでも雨は降っていい。良馬場でも走っているし、周りに比べれば有利かなってくらいだけど」と梅雨空すら歓迎している。

 中間の状態面も申し分ない。新コンビを組む横山典が2週連続で追い切りにまたがり、コミュニケーションを重ねている。1週前追い後には「けっこう負荷が掛かったようで息遣いはまだ悪かったけど、これで変わってくれると思う」とコメント。坂路に行く途中、厩舎に帰る途中で時折跳ねて立ち上がろうとする。活気にあふれた“らしさ”を見せているのが何よりだ。今浪厩務員が「(宝塚を)連覇した馬っていないんだね。せっかくファン投票1位に選んでくれたんだし、達成したい」と力を込めた。上半期を締めくくるグランプリで輝きを取り戻すか。芦毛のスターホースが今年も強さを見せつける。

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2014年6月24日のニュース