【寒竹賞】バウンスシャッセ牡馬なで斬り!藤沢和師“樫”見えた

[ 2014年1月7日 05:30 ]

寒竹賞を制したバウンスシャッセ(左)と2着のホルボッシュ

 中山9Rでは3歳馬13頭が激突した「寒竹賞」。牝馬バウンスシャッセと良血牡馬ホルボッシュが1、2着で、藤沢和雄厩舎が上位を独占。5年ぶり全国リーディングへ、最高のスタートを切った。

【レース結果】

 05年オークス馬シーザリオも飛躍の舞台とした登竜門で名門が底力を見せつけた。牝馬バウンスシャッセと08年秋華賞馬ブラックエンブレムの弟・ホルボッシュの藤沢和厩舎ワンツー。3カ月半後には皐月賞が行われる舞台で期待の若駒が躍った。

 バウンスシャッセのストライドは迫力に満ちていた。外の5番手から徐々に差を詰める。直線坂上、逃げ粘るホルボッシュを1馬身半突き放した。前走・アルテミスS(10着)とは別馬のような反応の良さで牡馬をなで斬りだ。「狭いところに入ると怖がるので気をつけてと言われた。距離が(2F)延びたのもプラスだった」。ブノワは勝因を語った。

 検量室でVTRを何度も見直した藤沢和師はこう話した。「この馬は臆病なんだ。前走も馬群に囲まれて怖がっていた。だからブノワには(馬群の)外に出してもらった」。1、2着を決めたばかりとは思えない厳しい顔で振り返った。「ゼンノロブロイの子らしい距離適性を示した。桜花賞を目指す?いや、もっと長い距離だ」。次走は未定だが、最終的に目指す先は桜咲く仁川でなくオークス(5月25日、東京)だ。

 5年ぶり全国リーディング奪還へ絶好の船出。実は同厩舎、故障のリスクが大きい厳寒期の1~2月は冬ごもりするように長く出走を手控えてきた。その間、勝利数で関西の有力厩舎に水をあけられ、この4年はリーディングを逸してきた。新年は大胆に方針転換だ。「今年は年頭からいくぞ。この冬の中山は馬場が軟らかいから馬が傷まない。使わない手はない」(同師)。今月末には同じゼンノロブロイ産駒の大物3歳牝馬レッドシェリールも中山でデビュー予定。新春競馬での1、2着独占はリーディング奪回へのゴングだ。

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