【船橋・オートレースＧＰ】中村　大外も絶品さばき

白星発進の中村雅人

　船橋のオートレースＧＰ（ＳＧ）は１２日開幕、地元ＳＧという大きな舞台を控えてパワー面に不安を抱えていた中村雅人（３２＝船橋）だったが、直前まで迷っていた新品クランク交換の決断が結実。初日９Ｒ「ベイサイドオープン」で早めの仕掛けが奏功し白星ゲットに成功、初戦でモヤモヤを一掃した。２日目１０Ｒ「特別予選」は大外８枠での登場となるが、エンジンにさらなる上積みを施して厳しいポジションからでも力強く押し上げを狙う。

　たった一日でこんなに変わるものだろうか。前検日の中村は明らかに「あらゆる部品を換えても良くならないから、イチかバチかでクランクを換えるかの判断を初日レース後にしたい」と表情を曇らせていた。しかし初日９Ｒでは目の覚めるような速攻劇を披露。気温が高く重ハン勢には厳しい走路コンディションだっただけに、価値ある白星となった。

　「手前はいいけど伸びが物足りない状態。とりあえず合格点には達している」とホッとした表情。２日目１０Ｒの感触次第では「クランクを元に戻す可能性も捨てていない」と油断はしていないが、とりあえず「この状態をベースにセッティングで上積みしていきたい」と方向性を打ち出した。

　予選突破はもちろんのこと、周回が増える準決以降も視野に入れて「周回の後半でタレないエンジンに仕上げたい」と言葉に力を込める。１０年１２月には川口スーパースターでＳＧ初優勝を果たしている中村だが、悲願の地元ＳＧ初Ｖ達成へさらにペースアップして突き進む腹づもりだ。

　勝ち上がり制が採用されている今シリーズ。２日目９～１２Ｒ１、２位８人は、３日目１２Ｒ「グランプリ特選」に進出。２日目９～１２Ｒ３～６位１６人、同５～８Ｒ１～３位１２人、同１～４Ｒ１位４人の計３２人が３日目８～１１Ｒ「最終予選Ａ」へ、２日目９～１２Ｒ７、８位８人、同５～８Ｒ４～６位１２人、同１～４Ｒ２～４位１２人の計３２人が３日目４～７Ｒ「最終予選Ｂ」へそれぞれ進む。