父テイオーとダブるケガ克服 タカラコガネ、49戦目で初勝利

[ 2013年9月13日 06:00 ]

 【地方競馬です!!】父譲りの黒く長い前髪をふわりとなびかせ、11日の浦和5Rでタカラコガネ(牝5=浦和・宇野木数)がデビューから49戦目にしてうれしい初勝利を挙げた。美しい前髪と流星が印象的だった父の名はトウカイテイオー。現役時代は91年日本ダービーなどG1・4勝。引退後も衰えぬ人気を誇り、8月30日に25歳で惜しまれつつこの世を去った。

 タカラコガネと宇野木数徳調教師(70)の出合いは生まれ故郷の水丸牧場。「牝馬にしては馬格があって体のバランスも凄く良かった」。一目惚れだった。「2歳時に育成場で転倒して腰を痛めていなければと今でも思うけど、初勝利は積極的なレースで理想の走り。格別にうれしい」。初勝利まで時間はかかったが、苦難を乗り越える姿は度重なる骨折を克服した父とダブる。

 テイオー産駒の現役競走馬は現在、中央・地方合わせて30頭ほど。13年は2頭に種付けし、受胎が確認された(ただし、競走馬となる可能性があるのは1頭だけ)。「テイオー産駒ということで厩舎ににんじんが届いたり、コガネを多くの人が応援してくれている。まだ5歳、これからも元気に走らせてあげたい」。一時代を築いた名馬の血を受け継ぐ一頭。師の願いはファンにとっても共通の願いだ。(秋田 麻由子)

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2013年9月13日のニュース