【NHKマイルC】ゴットフリート、2週連続遅れもフットワーク良化

[ 2013年5月2日 06:00 ]

チャペルプリンセス(右)と併せて追い切るゴットフリート

 坂路を軽く流した(4F64秒3)後、Wコースに現れたゴットフリート。丸山(レースは戸崎)を背にチャペルプリンセス(4歳500万)を10馬身追走した。直線、内からジワジワと差を詰める。鞍上が目いっぱい手綱をしごき、一瞬並びかけたが、ゴールでは半馬身遅れ。5F67秒0~1F13秒0だった。

 格下相手に物足りない動きに見えるが、陣営はよく食い下がったとジャッジする。丸山は「先週よりストライドが伸びてフットワークが良くなった」。斎藤師も「気持ちの面を大切にしつつ、しっかり最後まで追えた。仕上がった」と、晴れやかな表情を見せた。

 もともと調教駆けしないタイプ。先週も、同じくNHKマイルCに出走するガイヤースヴェルトとWコースで併せ、5馬身遅れた。調教で動く相手と、あえて2週連続の併せ馬。そこには陣営の鋭い観察眼がある。ゴットは遅れ続けても精神的にへこたれず、悔しさをバネにできるタイプであるということだ。何度土俵に転がされても、向かっていける。だからこそ斎藤師は、春の目標はNHKマイルCと公言し続けた。それだけの素材と見たのだ。

 前走ニュージーランドTは1番人気に支持されたが出遅れて9着。「2完歩目で終わっていた」と師は語る。「あの1番人気はうそでないと証明したい。戸崎騎手なら前走の分も取り返してくれる」。その戸崎も「どこからでも競馬ができるのが強み。騎手を悩ませない、乗りやすい馬」と、評価を落としていない。

 父ローエングリン、母の父サンデーサイレンスは、皐月賞を制し、2冠へ一直線のロゴタイプと同じ。ステイゴールド×メジロマックイーン、ディープインパクト×ストームキャットなど、ニックス(相性のいい配合)大流行の昨今。父にさらなる名声をもたらすかどうかは、ゴットフリートの走りに懸かっている。

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2013年5月2日のニュース