【天皇賞・春】ゴールドシップ沈没 内田「押しても行けなかった」

[ 2013年4月29日 06:00 ]

ゴールドシップが5着に敗れ、厳しい表情の須貝師(左)と内田

 今年も京都競馬場に悲鳴がこだました。昨年のオルフェーヴル(11着)と同じく単勝1・3倍の支持を集めたゴールドシップ。得意のロングスパートで勝負に出たが、4コーナーで力尽きた。これでここ10年、1番人気馬は9敗。最後は5着を死守するのが、やっとだった。

 検量室でVTRをチェックした内田は何度も首を横に振った。「負けるつもりはなかった。返し馬の感じはいつもと変わらなかった。中団くらいにつけようと思ったが、押しても行けなかった」

 スタートで行き脚がつかず最後方からの競馬。動いたのは2周目3コーナー手前の上り坂から。ゴーサインを出し、ロングスパートを仕掛けた。だが、ムチを連打しても伸びを見せない。最後はレッドカドー、ジャガーメイルに挟まれるように後退した。「4コーナーで並んでいきたかったが(上位)2頭に並べなかった。持ち味を出し切れなかった」

 須貝師はこの日の馬場状態を敗因に挙げた。「高速馬場。もっと前のポジションにつけたかった。どうしてもゲートがね」。前有利の馬場状態。器用に立ち回ったレース巧者が上位を占めた。「相手は自分の競馬をしていた。褒めるしかない」。指揮官は語った。

 オルフェーヴル、ジェンティルドンナと対決する前に味わった、まさかの敗戦。それでも陣営は前を向いた。「プレッシャーはあった。山を1つ越えたことで次、挽回できれば」と内田。レース後、馬をチェックした指揮官は「疲労は感じなかったし、脚元も問題ない。予定通り、宝塚記念を目指したい」。勝者フェノーメノを含めた“4強”での頂上決戦。師は「高速馬場にも対応できるゴールドシップをつくっていきたい」。リベンジを誓った。

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2013年4月29日のニュース