【京都記念】カポーティスター　重賞連勝へ力強く２馬身先着

高倉が乗るカポーティスター（手前）はマカニビスティーを大きく引き離す

　京都記念（１０日）の追い切りが６日、美浦、栗東トレセンで行われ、カポーティスターが軽快な脚さばき。日経新春杯に続く重賞連覇を目指す。

【京都記念】

　前走・日経新春杯を１０番人気で快勝したカポーティスターの勢いが止まらない。追い切りは坂路で併せ馬。キャリアに勝るマカニビスティー（６歳オープン）を堂々と追走。雨で重くなった馬場を全く苦にせず、手応えで圧倒。ラストはグイッとひと伸びして２馬身先着した。ラスト１Ｆは１２秒６。前肢のパワフルなかき込みが目を引いた。

　高倉は「元気いっぱい。仕上がっている」。前走は調教に騎乗していなかったため、単純な比較はできないが、「前走より具合はいいかもしれない」。かなりの好感触を得たようだ。

　今年既に９勝。安田厩舎に２勝差をつけ、一歩抜け出した矢作厩舎。その強さの秘密は「ライバルの戦力分析」にある。出馬投票（毎週木曜）が近くなると、調教師、スタッフは想定出走表とにらめっこ。強敵のいないレースはどれか、この馬に合ったレースはどれか、徹底的に議論を重ねる。ここが合うと結論づけたら格上挑戦もためらわない。カポーティスターの日経新春杯挑戦も、１０００万特別を勝っての格上出走だった。「あの時は特別登録（前週日曜午後）の時点で、調教師が、これはチャンスカードだ、と言っていたんだ」。渋田助手が明かした。ハンデも読み通りの５２キロ。勝利を確信していた陣営にとって、１０番人気は信じられなかったことだろう。

　高倉はこう言う。「メンバーがそろった今回が試金石。５６キロは大丈夫。頭数も少ないし、落ち着いた流れになりそうだ」。矢作師同様、高倉も戦力分析は済んでいる。