【共同通信杯】良血マンボネフュー クラシックへ折り合い克服

[ 2013年2月7日 06:00 ]

雨の中、サトノバロン(左)、マイネルマーク(右奥)と併せて追い切るマンボネフュー

 世界的な良血ホースが初重賞へ前進した。クラシックの登竜門「共同通信杯」(10日、東京)の追い切りが6日、美浦、栗東トレセンで行われ、前走・寒竹賞を快勝したマンボネフューが豪快なフットワークを披露。欧米で活躍した名牝から受け継いだ血統が花開く時が来た。

【共同通信杯】

 マンボネフューの追い切りを見届けた国枝師が報道陣の輪の中で満面の笑みを浮かべた。「前回よりいいと蛯名騎手にお褒めの言葉をもらった。テンションが高くて行きたがる馬だが、うまく折り合いもついていた」。新馬戦圧勝で話題を集めた超良血馬だが、折り合いの難しさが泣きどころ。2戦目のいちょうSは完全に引っ掛かり14着大敗。全く競馬にならなかった。

 蛯名が褒めた通り、Wコースでの最終追い切りでは折り合い難を封印した。先行するサトノバロン(7歳、障害オープン)、マイネルマーク(5歳1600万)を追走。直線で内に進路を取ると、馬なりのままマイネルに並びかけた。力強いフットワークを繰り出して併入。「モタつく面がなかったし、行きたがる気持ちも我慢していた」と蛯名は納得。「心身とも成長する余地を残しているし、リラックスすればもっと走れる。いい素質を持っているのは間違いない」と続けた。

 凱旋門賞などG1・5勝を挙げたバゴの産駒。祖母は欧州の名牝ミエスク、伯父は名種牡馬キングマンボ。「マンボのおい」という馬名はここに由来する。世界レベルの良血にもかかわらず、11年のセレクトセール(1歳セリ)では価格が高騰せず、2500万円で金子真人HDに落札された。同オーナーが所有したディープインパクトの産駒にセリ人気が集中、バゴ産駒は“死角”だった。だが、走ってみれば、高額馬ベスト5を上回る戦績。「金子オーナーに外れなし、だね」と国枝師は感嘆した。金子HD&国枝厩舎&蛯名といえば3冠牝馬アパパネでもおなじみ。「この2戦、メンコ(覆面)を着用して落ち着きも出ている。アパパネに続くクラシックへ、賞金を加算しておきたい」。指揮官の夢は膨らむ。

続きを表示

2013年2月7日のニュース