【朝日杯FS】アルフレード無傷3連勝で2歳馬王者

[ 2011年12月19日 06:00 ]

<朝日杯FS>3戦全勝で朝日杯FSを制したアルフレード

 無敗の2歳チャンプの誕生だ。世代No・1を決める「第63回朝日杯FS」が18日、中山競馬場で行われ、アルフレードがデビューから無傷3連勝でG1制覇。管理する手塚貴久師(47)は開業13年目でうれしいG1初V。クレイグ・ウィリアムズ騎手(34=オーストラリア)は、来週の有馬記念(トーセンジョーダン騎乗)に弾みをつける国内G1・3勝目を飾った。2着マイネルロブスト、3着レオアクティブで、3頭しか出走しなかった関東馬が1~3着を独占した。

 文句のつけようがない完勝。アルフレードが無敗のまま、難なく2歳王者の称号を手に入れた。好スタートを決めると、2番手グループの内ラチぴったりを追走。直線でも迷わず最内から抜け出し、後続馬に影すら踏ませなかった。

 「凄くいいウマ」。日本のファンにもおなじみとなったウィリアムズは流ちょうな日本語で切り出した。「中山マイルは外枠が不利だから3番はラッキーと思っていた」。言葉通りの好騎乗の裏には冷静な観察力と判断があった。「逃げていた馬(ハクサンムーン)が左(外側)にモタれていたから、内にスペースができると思っていた」。想定通り、直線入り口でインに空いた1頭分のスペースを逃さなかった。調教に騎乗した松岡からのアドバイスも生きた。「馬の癖とか脚の使いどころなどを教えてもらった」

 手塚師は99年の開業以来、調教師生活13年目で悲願のG1初制覇。「やっと勝てた。うれしいのひと言。G1の重みは、これからじっくり感じてくるでしょう」と感慨深げ。「ホープフルSに向かうプランもあったが、2戦目の内容と調教の動きが良かったので、大きいところを狙おうとチャレンジした。来年に向けて視界が広がるレースぶりだった」と満足の表情を浮かべた。来春はもちろんクラシックを狙う。可能性を問われたウィリアムズは「ダービーも大丈夫」と即答。手塚師は「切れ味をそがないようにスタミナを強化していくのが課題」としながらも「できるだけ負けないように、皐月賞に向けてのプランを寝ないで考えたい」と次の目標を見据える。3戦無敗の2歳王者が、さらなる高みへと突き進む。

 ◆アルフレード 父シンボリクリスエス 母プリンセスカメリア(母の父サンデーサイレンス) 牡2歳 美浦・手塚厩舎所属 馬主・(有)キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績3戦3勝 総獲得賞金8841万4000円 重賞は初制覇

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2011年12月19日のニュース