【チャレンジC】田村7年ぶり3回目のSG制覇

[ 2011年11月28日 06:00 ]

第14回チャレンジカップ優勝戦を制し、スタンドの声援に応える田村隆信

 7年ぶりの栄冠で大逆転。SG「第14回チャレンジカップ」優勝戦は27日、大村12Rで行われ、1号艇の田村隆信(33=徳島)が逃げ切って快勝。04年チャレンジC以来7年ぶり3回目のSG制覇を飾った。優勝賞金2500万円を加算したことで今年の獲得賞金は6984万円となり、ランキングも6位までジャンプアップ。2年ぶり3回目となる賞金王決定戦(12月22~25日、住之江)の出場権を獲得した。

 復活した銀河系軍団の旗手に展開の不利など関係なかった。大嶋の前付けにより田村の起こし位置は100メートル。深めのイン戦になったうえ、2コースの大嶋がスタートで遅れてカベ役もいない。田村にとっては厳しいスリット隊形となった。だが、まくり差す松井と菊地を抑え込んで1周BSで早くも独走態勢。「2Mをちゃんとターンできた時に勝利を確信した」と語る完璧なイン速攻で、3回目のSG制覇を成し遂げた。

 99年11月19日のデビュー初日にいきなり連勝を飾った田村は、03年の新鋭王座で初出場V。登録番号4000番台初のG1ウイナーとなった。続く04年にはオーシャンCとチャレンジCのSG2V。誰もがボート界の新時代を担う天才と信じ、疑うことはなかった。しかし、その後7年間はSGタイトルと無縁の日々。田村も「もうSGは勝てないのかなと思った」と振り返る。それでも優勝戦1号艇のチャンスを生かし切り、ついに沈黙を破った。

 「今回、優勝できたことで自信がついた」。失いかけたプライドを取り戻した銀河系85期生の一番星が、年末の大一番でも注目の的となることは間違いない。この優勝により、賞金ランキングは今シリーズ前の26位から6位まで急上昇。賞金王決定戦の最後の出場枠を手に入れるとともに、トライアル1回戦の3号艇もつかみ取った。「高松宮記念(10月、住之江)でも優出できているし、リズムもいい。回転が上がってくれて調整がしやすい冬場も好き。不安要素なく賞金王に行けると思う。そろそろ(黄金のヘルメットを)かぶってもいい年だと思う」。江戸川ダイヤモンドC、大村チャレンジC連覇と最高潮に達した勢いをキープし、一気に頂点まで上りつめる構えだ。

 ◆田村隆信(たむら・たかのぶ)1978年(昭53)3月15日、徳島県生まれの33歳。99年10月登録の85期(徳島支部)で、同期は井口佳典、丸岡正典、湯川浩司ら。04年若松オーシャンCでSG初優勝。SG3V、G17Vを含む通算34V。1メートル71、53キロ、血液型B。

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