【宝塚記念1週前追い】グローリー貫録十分1馬身先着!

[ 2011年6月17日 06:00 ]

<宝塚記念>CWコースで福永騎手を背に3頭併せで追い切るトゥザグローリー(手前)

 上半期を締めくくる宝塚記念。1週前追い切りではトゥザグローリー(牡4=池江)がCWコース3頭併せで上々の動きを披露した。1番人気で13着に敗れた天皇賞・春から巻き返しを図る。

 トゥザグローリーの宝塚記念1週前追いはCWコースでの3頭併せ。ロリンザーユーザー(7歳1600万)が先頭、同じく宝塚記念に出走のフォゲッタブルが2番手で、その2馬身ほど後ろから追走していく。4角出口で3頭が横並びになると、切れ味鋭い走りで内からサッと1馬身抜け出した。6F81秒4、ラスト1Fは11秒7。

 「あれくらい(の時計)は出て当然の馬だからね」

 池江師は見た目以上に速い好時計に事もなげだ。それでも圧倒的な脚力を認める一方で、気配への評価は意外にもシビアだった。

 「もう少し躍動感が欲しいかな。日経賞の追い切りはもっと凄みがあったから」

 頂点を狙う逸材に対して求めるレベルは当然高くなる。それと同時に「あまり暑いのは良くないかもしれない。少し夏負けの兆候もあって覇気がない気もする」とこの時季ならではの懸案を率直に認める。

 ただ、不安点ばかりではない。折り合いに苦労して1度はハナに立った天皇賞・春に比べ、ベストに思える芝2200メートルへの距離短縮。阪神コースも3戦3勝という絶好舞台。1番人気で13着に沈んだ前走のうっ憤を晴らすチャンスは十分だ。

 追い切りの手綱を取った福永も「1Fビシッとやった。先週よりいい動き」と上昇ムードを示唆した。まだもう1週あるなら、最高レベルの躍動感に到達するのはそう難しくないはずだ。池江師は「できることなら、レースまできょうぐらい涼しければいいね」と調整しやすい気温を希望した。予報では来週の天気は下り坂で、気温も極端には上がらない見込み。

 4頭出しを敢行する池江厩舎。グランプリ2勝のドリームジャーニーもいるが、昨年の秋以降のレースぶりから大将格を務めるのはこの馬。次週、最終追いの動きから目が離せない。

続きを表示

2011年6月17日のニュース