【天皇賞・春】ヒルノダムール鋭伸!納得の動き

[ 2011年4月28日 05:56 ]

坂路を駆け上がるヒルノダムール

 前走・大阪杯(4月3日、阪神)で待望の重賞制覇を飾ったヒルノダムールが、躍動感あふれる動きで勢いを見せつけた。

 坂路の単走追いは、昆師の「最初はゆっくりで上がり重点。無理せず最後の1Fだけ馬をいじめてくれ」との指示通り。スムーズな加速で直線に向くと、肩ムチに反応して鋭く伸びた。ラスト1F12秒5のタイムにもトレーナーは「きょうは馬場が重かったからね。普通の状態なら楽に12秒フラット(12秒0)は出ていたと思う。それくらい動きは良かった」と納得の表情だ。

 大阪杯は従来の善戦マンのイメージを覆すレコードV。「条件が有利なのは分かっていたし、しっかり仕上げて臨んだ」という一戦で、きっちりと結果を出した。「負けていたら、天皇賞への出走はなかったかもしれない。よく勝ってくれたし、今回は前走の出来をキープすればいいだけで、仕上げやすかった」。大一番を前に歯車がうまくかみ合ってきた印象だ。

 ハイレベルな4歳世代だが、クラシック3冠に全て出走したのはダムールとローズキングダムの2頭だけしかいない。王道を歩んできた意地がある。中でも攻め抜いて臨んだ菊花賞は悔いの残るレース。「ブレーキを踏むシーンがあって消化不良。掛かるとこがなく乗りやすい馬だし、この距離が駄目とは思っていない。立ち回りのうまさを生かして、一瞬の脚を使えれば。今回は勝った勢いもあるから」と指揮官は意気込む。

 一皮むけた名脇役が、主役の座に躍り出る可能性も十分だ。

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2011年4月28日のニュース