【有馬記念】オグリにデュレン…万感の23年

[ 2010年12月24日 06:00 ]

坂路で調整するトゥザグローリー

 【G1ドキュメント・23日】馬場開門直後にトゥザグローリーが登坂。今年3月デビューで早くも10戦目。今秋4戦目で前走小倉の中日新聞杯Vから中1週。さらに前日の調教はポリトラックでの併せ馬(追走先着)で1番時計を叩き出した。井上は小雨降る中を厩舎へ。池江郎師はスタッフに指示を出してこちらへ向いた。「スタミナとパワーは凄い。若さと勢いがある」

 来年の2月で定年を迎える御大のラストグランプリ。もう1頭の出走馬、フォゲッタブルは春から4戦凡退続きだが「去年の(有馬)4着で経験を積んでいる。この秋は坂路トレでトモ(後肢)の肉付きが違ってきた。薄さがない」。それにしては京都大賞典6着→ステイヤーズS5着は不満。「夏が暑かったのでスロー仕上げ。初戦は体も増えていた。前走はジョッキーが謝っていたね。馬の状態は本当にいいですよ」。先週の坂路で自己ベスト(4F51秒5)をマーク。「仕上がってるから今週は無理しなかった」で馬なり調整。叩き良化型だけに期待は膨らむ。
 決戦当日は「オグリキャップメモリアルデー」。オグリの担当厩務員だった池江敏郎さんは池江郎師の兄。3年前に心筋梗塞で亡くなった。師は有馬初挑戦の87年、10番人気メジロデュレンで制覇。鞍上・村本善之は現在、池江郎厩舎の調教助手だ。村本助手は「あのときは(4)(4)のゾロ目やったな」と目を細めた。御大はしみじみと締めくくる。「いろいろ思い出深い有馬記念だね」。井上はどちらも応援したくなった。

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2010年12月24日のニュース