【有馬記念】角居師2頭に「甲乙つけがたい」

[ 2010年12月24日 06:00 ]

角居師が甲乙つけがたいと評すヴィクトワールピサ(左)とルーラーシップ

 ターフライターの平松さとし氏がレースのキーマンに直撃する「キーマンの懐へ」は、ヴィクトワールピサとルーラーシップを管理する角居勝彦師に迫った。

 ――有馬記念はヴィクトワールピサとルーラーシップの2頭出し。
 角居師 ヴィクトワールは凱旋門賞に挑戦しましたがその後も順調にきました。ルーラーも滑り込みで間に合いました。どちらも期待の大きな馬なので出走できて良かったです。
 ――ヴィクトワールピサの最終追い切りは栗Cコースで7Fからで99秒0。
 前走後、いったんゆるませた分、強めにやりました。雨が降って力の要る馬場だったけど、しっかり走ってくれました。
 ――前走(ジャパンC3着)はフランスとは見違えるレースぶり。
 フランスは普段とは違う調教場で、手探りでの仕上げ。テンションもあまり上がらず、今にして思うと仕上がり切っていなかったのかもしれません。
 ――最後の直線では外へヨレました。
 久しぶりにびっしり競馬をしたせいか、さすがに最後はいっぱいになっていました。でも、その後の調教を見る限り後遺症はないので心配はしていません。
 ――中山は皐月賞勝ちを含め2戦2勝。
 ローズキングダムにも先着した実績のあるコースなので当然、期待しています。
 ――距離の心配もない?
 東京の2400メートルであれだけ走れたのは心強い材料です。さらに100メートル延びるといっても小回りの中山ならむしろ流れは楽になる。距離はこなしてくれると思います。
 ――ルーラーシップの追い切りは芝で6F77秒9。
 前走(鳴尾記念1着)から間が詰まっている分、軽めにしたけど、動き自体は悪くなかったですよ。
 ――その前走は休み明けでプラス12キロ(496キロ)の体。
 もともとそのくらいで走っていた大きな馬。決して太かったということではありません。
 ――春先は両前脚の爪に問題があったと伺いました。
 弱かったというわけではありません。ただ、角度が悪かった。具体的には寝ている感じの角度だったので、調教もおそるおそるやるしかありませんでした。
 ――現在は寝ていない?
 夏場、放牧先であえて蹄鉄を履かせなかったり、工夫を凝らした蹄鉄を履かせることによって治しました。今はもう心配はありません。
 ――前走からの上がり目は?
 もちろんあります。精神的にはピリッとしてきたし、肉体的にも上昇度が感じられます。前走以上の出来といっていいでしょう。
 ――どちらも期待できますね?
 もちろんです。2頭とも良血馬で最初から期待の大きかった馬。実際、大物感という意味でも甲乙つけがたい。上位独占を期待しています。

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2010年12月24日のニュース