【セントライト記念】フェスタV!菊の主役に名乗り

[ 2009年9月21日 06:00 ]

<セントライト記念>直線の叩き合いを制し1着に輝いたナカヤマフェスタと、2着のセイクリッドバレー(奥)

 菊花賞トライアル「セントライト記念」は、2番人気ナカヤマフェスタが快勝し、ダービー4着馬の底力を見せつけた。2着セイクリッドバレー、3着フォゲッタブルまでが菊花賞の優先出走権を獲得した。

【レース結果


 ダービー最先着は、やはりダテではなかった。ナカヤマフェスタが実績通りの力を見せ、菊花賞に弾みをつけた。好スタートからスムーズに中団を追走。3角から上昇すると直線もしっかり伸び、し烈な追い比べを制した。蛯名は「春先に比べて馬体に張りが出ていい格好になっていた。いいスタートが切れて、流れに乗れた」と話した。
 結果だけを見れば快勝。それでも陣営は、そろって本番への課題を口にした。「春先よりも筋肉質になって馬体の成長を感じる。ただ、精神面を工夫しないと駄目。久々でイレ込んでいて、危なっかしい走りをしているなと思った」と二ノ宮師。1週前追い切りで馬場入り後に蛯名を振り落とし、気難しい面があるタイプ。レースでもゲート入りを嫌がり、勝負どころでの反応もいまひとつ。蛯名は「思いのほか反応が悪かったので、気合を入れて自分から動いていった」と軽く首をかしげた。
 もちろん“辛口評価”は期待の裏返しでもある。今後は気持ちをリフレッシュさせるため、美浦近くの牧場に放牧に出される。二ノ宮師が「1回使ったので、作戦を立てて(菊花賞に)向かいたい」と言えば、蛯名も「距離が延びるのは大丈夫。やる気、前向きさをなくさないように持っていければ」とポイントを挙げた。能力の高さは、もはや疑う余地がない。あとは精神面だけ。陣営の工夫が実った時、悲願のG1奪取がグッと現実味を帯びてくる。

 ◆ナカヤマフェスタ 父ステイゴールド 母ディアウィンク(母の父タイトスポット)牡3歳 美浦・二ノ宮厩舎所属 馬主・和泉信子氏 生産者・北海道むかわ町新井牧場 戦績6戦3勝 総獲得賞金1億3396万6000円。

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2009年9月21日のニュース