【ヴィクトリアM】ウオッカ爆走猛デモ11秒3!

[ 2009年5月14日 06:00 ]

武豊騎手を背にCWコースで追い切ったウオッカ

爆走ウオッカ!賞金女王へGO!!春の最強マイル女王決定戦「第4回ヴィクトリアマイル」の最終追い切りが13日、美浦、栗東の両トレセンで行われた。ドバイ遠征から帰国 初戦となる08年年度代表馬ウオッカは、1F11秒3でパートナーを突き放す猛デモ。前年2着の雪辱を果たす態勢は整った。

 何という爆発力。ウオッカの華麗な走りに、報道陣も思わずウットリ?だ。
 角居厩舎の定番、CWコースでの3頭併せ。道中はトライアンフマーチ(3歳オープン)、シャンパンファイト(4歳1000万)を3馬身後ろから追った。圧巻は直線だ。最内に進路を取って並びかけると、武豊が左目でチラリと外の2頭を確認し、豪快に抜き去って行く。手綱を抑えたまま、ラスト1F11秒3!!ダービーでも人気になろうかという後輩を、容赦なく3馬身ちぎり捨てた。
 取り囲む報道陣の熱視線の中、武豊は称賛の言葉を並べた。
 「もの凄く良かったですね。先週も、かなりいいと思ったが、きょうも良かった。調教の動きだけなら今までで一番いいぐらい。確かにドバイの時もいい動きをしていたけど…。昨年のドバイ帰りより、明らかに体調が良さそう」
 ホオが緩むのも当然だ。海外初遠征だった昨年は輸送減りで馬体回復に苦慮。結果、レース当日はデビュー以来の最低体重478キロで思わぬ苦杯を喫した。しかし、心身ともに成長した今年は違う。先月30日の栗東帰厩時が510キロ。CWコースで5F63秒3の猛時計を出した6日の1週前追い切り後で502キロ。国内戦前走の昨秋ジャパンC(3着=488キロ)を上回るふっくらした体で出走できる。
 「ドバイ出発時のいい体をキープできているし、すべてがうまくいってます。国内の多くの人に見てもらいたいというオーナーの意向もあるし、グランプリ(宝塚記念)も考えています。女の子同士でなぜか勝てないので、いい結果を出してほしい」。角居師は、きっぱりと言い放った。今後は安田記念(6月7日、東京)→宝塚記念(6月28日、阪神)の王道ローテーションを予定。そのためにも、2歳時の阪神JF優勝後、なぜか縁がない?牝馬限定GI優勝は年度代表馬としての使命だ。
 「結果が出ている東京1600メートルで、牝馬同士なら負けられない立場。圧勝する姿を見たいファンも多いと思うし、強いウオッカをお見せできるようにベストを尽くします」。武豊は、いつになく闘志ムキ出しで誓った。勝てば、JRAの獲得賞金は8億8000万円を超え、歴代牝馬トップ。「敗戦」の2文字が許されない女傑の09年国内初戦が、いよいよ始まる。

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2009年5月14日のニュース