黄門 バッカスあっ晴れ日本晴れ!/JCダート

[ 2008年12月3日 06:00 ]

バランスが抜群。これまでで一番良く見える

 【美浦黄門の馬体診断・JCダート】「第9回ジャパンカップダート」の馬体診断で“美浦黄門”こと境勝太郎元調教師は、前哨戦の武蔵野S2着から臨むサンライズバッカスを49点でトップ評価した。上位馬はどれも魅力的な馬体ばかりだが、最も充実ぶりが目立っているのはこの馬と指摘。今の出来ならビッグタイトル獲得のチャンスも十分と強力プッシュした。(スポニチ専属評論家 元中央競馬調教師 境勝太郎)

【登録馬
馬体診断


 創設9年目の今年から開催が1週遅れ、阪神1800メートルと条件が大きく様変わりしたJCダート。米国から遠征してきた3頭はなかなかの強豪のようですが、ダート戦というのは芝以上に“地の利”が大きいものです。時計が掛かる日本のダートコース、しかも経験のない右回りで力を出せるかとなると…。一方、日本のダート界は年々レベルアップしており、層も厚くなっている。やはり、今年も日本馬が優勢と見るのが自然だと思います。
 しかも、今年の日本勢は素晴らしい馬体の持ち主ばかり。通常なら一番良く見えた馬に48点、以下順番に47、46点…となるところですが、あまりにハイレベルなため、8頭が46点以上となってしまった。トップ評価をどの馬にするかも大いに迷いましたが、わずかの差でサンライズバッカスを取り上げたいと思います。
 最も強調したいのは、ダートの強豪にありがちな「重さ」がないこと。筋骨隆々というタイプが多いものですが、この馬は実にすっきりとしたシルエットをしている。もちろん、細身で迫力不足というわけではない。胸前と尻の部分は筋肉でパンパンに盛り上がっており、胴回りも十分なボリュームがある。すっきりと見えるのはバランスが抜群に取れているため。ダート向きの力強さに素軽さが加わっている、無駄のないパーフェクトな体つきです。
 昨年のフェブラリーSの優勝馬。実績的にも有力候補の1頭ですが、今回がデビュー以来一番の出来では?そう感じるほど、気配の良さが際立っています。

続きを表示

2008年12月3日のニュース