ブルコン浴びます“拍手8歳”/JCダート

[ 2008年12月3日 06:00 ]

<JCダート>“名コンビ”の幸騎手を背に坂路をキャンターで駆け上がるブルーコンコルド

 ヴァーミリアンを筆頭にG1ウイナー4頭を擁する最強6歳世代に対し、サクセスブロッケンなど3歳勢が世代交代を挑む構図のJCダート。だが、忘れてならないのが8歳馬ブルーコンコルド。メンバー中最多の15勝を挙げ、収得賞金3億4495万円も登録41頭中トップ。叩き上げの大ベテランが、虎視たんたんとJRA・G1初制覇を狙っている。

【追い切り


 デビューから6年強の間に積み重ねた白星は15。そのうち7勝が南部杯3連覇を含む交流G1というブルーコンコルドにとって、何としても欲しいのが中央G1のタイトルだ。フェブラリーSには過去4度挑戦したが5、4、2、2着と、あと一歩のところで涙をのんできた。JCダートにも2度参戦しているが9、7着。だが、マイル前後を最も得意とするコンコルドに、昨年までの東京2100メートルは距離が長過ぎた。今年の舞台は阪神1800メートル。8歳という年齢を考えても最大にして最後のチャンスが巡ってきた。
 園田競馬場で行われた前走・JBCスプリントは4着。地方の小回りの短距離という得意条件での敗戦。だが服部師は「以前のイメージからぴったりだと思って使ったが、テンから速いペースについていけなかった。年をとってズブくなっているからね」と悲観していない。むしろ「今なら阪神みたいな広いコースの方が競馬がしやすいだろう」と条件替わりを歓迎する。
 「年齢を重ねるごとに体が硬くなってきた」(服部師)というコンコルド。今年に入ってから調教メニューを坂路主体からトラックコース中心に変えた。ピッチ走法になりやすい坂路に比べ、フラットなトラックコースには体全体を伸ばすストレッチ作用がある。10月の南部杯を優勝するなど、8歳を迎えた今年もG1ばかり4戦してすべて4着以内。調教方法変更の効果は十分出ている。
 2日は主戦・幸が手綱を取って坂路1本。鞍上が「無理に抑えず気分良く走らせた」と話すように、追い切り前日としては速い4F57秒7を軽々とマークした。「最近は坂路だとズルい面を出していたが、きょうは最後まで集中して走っていた。いい頃の感じに近い」と手応え十分。同期の活躍馬が次々引退する中、第一線で走り続けるコンコルド。36戦目にして念願の中央G1タイトルを獲得できるか。

 ▼歴代ダート重賞勝利上位馬
 (1)ブルーコンコルド(中央1+地方9)、ホクトベガ(中央2+地方8)=10
 (3)アブクマポーロ、ファストフレンド、タイムパラドックス、レマーズガール、ヴァーミリアン=9。
  コンコルドがJCダートVなら単独1位に。

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2008年12月3日のニュース