３着マイネルチャールズ

残念そうにビジョンに目をやる３着・マイネルチャールズの松岡

　松岡の激しいアクションに応えてジワジワ伸びているものの、もどかしいほど差が詰まらない。１番人気マイネルチャールズは３着のゴール。勝ち馬に２馬身半離された２着争いに加わるのが精いっぱいだった。

　「ハナに行った馬に勝ってくださいという競馬。仕方ない」。稲葉師がお手上げの表情で語った通り、敗因は展開と馬場状態に尽きる。折り合い重視で前半抑えるのはレース前の作戦通り。だが、その後に大きな誤算が待っていた。
　ハナを奪ったキャプテントゥーレ以外がけん制し合い、馬群が固まったままスタンド前をゆったりと通過。その中心にいたチャールズは動けないまま中団を追走するしかなかった。「１コーナーまでの入りが遅すぎた。誰も行ってくれなくて…。あの形だと行った人間が負け」と松岡。３コーナーで早めに動いたが、今度は良発表ながら雨の影響が残った馬場に差し脚が鈍る。松岡も「僕の馬には展開が向かなかった」と完敗を認めるしかなかった。
　それでも、最後まで粘り強く伸びた勝負根性はやはり一級品。「折り合い面は大丈夫と分かった。悲観する内容じゃない。これなら距離が延びても…」と前を向いた松岡。試練となった１冠目の悔しさは胸に秘め、ダービーでの巻き返しを力強く誓っていた。