技ありのスタートと非凡な勝負勘の勝利/皐月賞

[ 2008年4月21日 06:00 ]

レースを制したキャプテントゥーレ

 【皐月賞の勝因敗因】度胸と決断。誰もが優勝を意識する混戦ゆえにキャプテントゥーレの川田の思い切りの良さは際立っていた。逃げ候補は他にもいたが、天性のスタート勘で先手を奪い切った時点でまず技あり。逆に追いかける立場の騎手は勝算があるからこそ「深追いしてまで…」の心理が働き、キャプテンの前半5Fは61秒4。渋った馬場を考慮しても“楽逃げ”になった。22歳とは思えない川田の非凡な点は残り600メートル過ぎ。他馬が金縛りなのを察知するように一気に11秒2~11秒5とペースアップで後続を離し、勝負あった!!弥生賞(4着)は太めだったのを踏まえ、18キロ減と細いぐらいに絞った陣営の戦略も光った。

 2着タケミカヅチは41歳柴田善のいぶし銀の好プレー。最内1番を生かしてロスなく立ち回った。1番人気マイネルチャールズの松岡は気の毒な役回りになってしまった。中団待機でソツなし。あれ以上早く動いて自らキャプテンをつぶせば、後続の餌食になっていた恐れもある。人気の重圧の中、責務は果たしたと思う。惜しいのは4着レインボーペガサス。あと100メートルで前が詰まる不利。湿った馬場に泣いたブラックシェルを含め、ダービーでの奮闘が期待される。(小田 哲也)

続きを表示

2008年4月21日のニュース