「ブギウギ」ライバル歌手初登場 演じる吉柳咲良はエネルギッシュな歌声

[ 2024年3月18日 08:15 ]

連続テレビ小説「ブギウギ」で水城アユミを演じる吉柳咲良(C)NHK
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 【牧 元一の孤人焦点】3月18日放送のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」第117回に俳優の吉柳咲良(19)が演じる歌手・水城アユミが初登場した。

 NHKの事前の発表ではこの役について「大人気の若手歌手。スズ子の大ファンで、スズ子のことを尊敬している」と説明されていたが、実は、スズ子が尊敬していた先輩で既に亡くなっている大和礼子(蒼井優)の娘だった。

 制作統括の福岡利武氏は「脚本の足立紳さんは当初から『大和礼子の娘が将来歌手になってスズ子の前に現れるところ、その時にスズ子が何を思うのかというところを書きたい』と言っていた」と明かす。

 水城はスズ子にとって「ライバル歌手」。このドラマには歌手として、淡谷のり子さんをモデルとした茨田りつ子(菊地凛子)や実名の李香蘭(昆夏美)が登場したが、ライバルはオリジナルキャラクターとなった。

 福岡氏は「スズ子が誰かをモデルにした歌手と戦うのは良くないのでは?と考えた。足立さんの『大和礼子の娘で行きたい』というこだわりもあった」と話す。

 スズ子と水城が出演するのは「丸の内テレビジョン」の1956年の音楽番組「第7回オールスター男女歌合戦」。史実としてはこの年、スズ子のモデルとなった笠置シヅ子さんが「第7回NHK紅白歌合戦」に出演し、大トリで「ヘイ・ヘイ・ブギ」を歌っている。この回には、紅組ではトリ前の宮城まり子さんのほか、江利チエミさんやペギー葉山さん、越路吹雪さんらが出演した。

 福岡氏はドラマの中の番組を紅白歌合戦ではなく男女歌合戦にした理由について「水城アユミを登場させること、番組の内容を自由にしたかったことから、フィクションの歌合戦にした」と説明する。

 水城を演じる吉柳咲良は2016年に「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン『PURE GIRL 2016』グランプリ」を受賞して芸能界入り。17年から22年までミュージカル「ピーター・パン」の主演を務めたほか、最近ではNHK・BSのドラマ「アイドル誕生 輝け昭和歌謡」(今年1月放送)に山口百恵役で出演して話題となった。

 福岡氏は「吉柳さんには『ブギウギ』のヒロインオーディションを受けて頂いていた。度胸の良さ、エネルギッシュな歌が本当に素敵だった。年齢が若いためスズ子役は難しかったが、どこかで出演してほしいと考えていて、水城のキャスティングを考えた時に自然にスタッフから『吉柳さんが良いのでは!?』と声が上がった。若さが弾ける感じ、パンチの効いた歌が水城にぴったりだと思う」と語る。

 今週はスズ子との歌唱対決が大きな見どころとなる。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) スポーツニッポン新聞社編集局文化社会部専門委員。テレビやラジオ、音楽、釣りなどを担当。

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